研究課題/領域番号 |
23653005
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
佐藤 美由紀 杏林大学, 総合政策学部, 准教授 (00313049)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | マカオ / ポルトガル |
研究概要 |
平成23年度は、マカオ法やマカオをめぐる中国の外交関係に関する日本語文献をもとにマカオ法史について基本的理解を整理した上で、平成24年2月にマカオ特別行政区に赴き、5日間(実質活動期間は3日間)ほど滞在し、マカオ大学その他の法学や歴史を専門とするポルトガル人研究者や実務家の協力を得て、図書館、書店、文書館を通じ、また恵贈にあずかり、マカオ法、とくに法的多元性に関する文献と現行制度に関する文献を入手した。複数のポルトガルの文書館で所蔵する、マイクロフィルム化されているポルトガルの歴史文書については、マカオの文書館では効率の上で制約が大きいことが分かり、次年度にポルトガルの文書館で集中的に行う収集する計画が妥当であったことを確認した。また、推測としてあったポルトガル語による法律の中国語への翻訳上の実際的問題について、複数の現地ポルトガル人研究者に尋ねることで確証を得た。 二重法状態(法的多元性)については、ポルトガルと中国の二者関係でなく、マカオ社会にも中心的位置を与えて、三者関係として説明する必要が大きく、またその後退期については植民地獲得の帝国主義的背景だけでなく、ヨーロッパにおける主権概念の確立がポルトガルではやや遅れて到来したことを並行して念頭に置かねばならないことを、改めて認識した。 現在、本研究の成果の第一弾を平成24年6月発刊予定の雑誌掲載に向けて、執筆している段階である
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マカオ社会の態度を念頭においた、二重法状態(法的多元主義)に関する論文が、間もなく雑誌に掲載される予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は、文書館を中心に、ポルトガルで史料収集を行う。同時に、マカオに関するこれまでの理解と仮説について、ポルトガルの研究者に意見を求める。 また、二重法状態に関する論文は、日本語で執筆するが、その要約をポルトガル語で作成し、マカオ再訪時に、ポルトガル人研究者に見せ、検討してもらう予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
ポルトガルに滞在し、複数の歴史文書館を利用して、これまでの調査を通じて所在を知るところとなった第一次資料とその関連資料を入手することを考えている。 また、日本語としての論考の要旨をポルトガル語で作成し、ポルトガルの法律家・歴史家に示し、意見を聴取したいと思っている。
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