2014年9月にマカオを、2015年2月から3月にかけて東南アジアを訪れ、現地調査を行った。 マカオは、2回目の調査となるが、前回は、ポルトガルの植民地時代の法的多元性が中心であったが、今回は、中国返還後の特別行政区基本法の解釈権に焦点を絞り、その理解をめぐるポルトガル人法律家と中国人法律家の対立を明確にして、仮説を確認する作業を行った。 東南アジアでは、東チモールを訪れ、憲法、とくにその中でも、違憲審査制について、ポルトガル語圏諸国から派遣され立法扶助に従事する法律家達や現地の大学の憲法学の教授に面談し、また外国人裁判官が去った後の東チモール人裁判官の研修施設の研修担当者からの、インドネシア法教育を受けた裁判官のポルトガル法受容における困難を聴取した。
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