研究課題/領域番号 |
23653062
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
田北 俊昭 山形大学, 人文学部, 准教授 (60261674)
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研究分担者 |
貝山 道博 山形大学, 人文学部, 教授 (40096392)
松尾 剛次 山形大学, 人文学部, 教授 (30143077)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 地域ブランド / 訪問地ブランド / 情報 / 価値評価 |
研究概要 |
本研究では、「地域ブランドの経済分析」と「創造的地域ブランド」の構築に大きく分けることができる。「地域ブランドの経済分析」においては、山形県の高級ブランドである「さくらんぼ」、「つや姫」、「ラフランス」等に関するブランド価値の測定、そして訪問地ブランドとしての各市町村の価値評価について進めている。「創造的地域ブランド」については、自然・歴史文化等の地域資源について博物館・行政・民間団体等との連携を行い、シンポジウム・発表会を実施しそれに基づいた地域ブランド企画も進めている。地域ブランドを日本および世界ブランドとするためのプロセスを構築し地域に還元するとともに、かつ各種経済評価も行う実践的なものである。平成23年度については、高級果物「さくらんぼ」や高級米「つや姫」に関する地域ブランド価値について成果報告を行うとともに、高級果物「ラフランス」のブランド価値評価についての東京銀座調査を実施している。また論文について、訪問地ブランドを形成する各種情報戦略の違いについて山形県の市町村について評価をしている。さらに創造的地域ブランドの発掘事業のために、各種シンポジウム・研究会等では、国内最高級「羽前エキストラシルク」(蟹仙洞博物館・県蚕糸業会や米沢繊維連合会・南陽市農業委員会等)、松尾氏と貝山氏とは各地域資源(戦前の国際司法裁判所所長「安達峰一郎」等)の発掘と産学官連携(山形大都市・地域学研究所発行「山形学研究」ほか,田北は地域振興のため山辺町諮問委員)で関連している。「羽前エキストラ」については米沢藩や庄内藩、多勢・長谷川家が万国博覧会でグランプリや金賞を獲得した生糸である。本研究プロジェクトの特色としては、従来の経済分析では、観測される範囲内の事象に対して評価分析をするが、「地域ブランド学」について、これまでの「地域ブランド」だけでなく創造的「地域ブランド」の発掘と評価も含む。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
科学研究費の申請時は震災等の影響(放射能等のリスク)を考えた研究計画ではなかったが、震災の影響もあり、どう震災の影響も取り込むべきかについて考えなければなかった。これらの点を考慮して、さくらんぼ、つや姫、ラフランスの地域ブランド評価を進めている。創造的な地域ブランドの発掘についても、羽前エキストラプロジェクトをはじめとして、最終年度に向けてスタートしている。やまがたのシルク伝説の価値を高める創作落語も在野の落語家と行っている。
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今後の研究の推進方策 |
地域ブランド学としての学問分野の構築をめざし、様々な地域ブランド商品やサービスの価値評価を行っていく。地域ブランド戦略として、商標や著作権等の知的財産権の確保からはじまる地域ブランド化のプロセス、さらにブランド価値のレベルを、都市、地方、国、世界レベルと引き上げるプロセスを構築する。また、当該地域ブランド商品の価値を地域に周知するためのシンポジウム・研究会等の実施を通じて、産学官民一体化した地域ブランドを構築していく。
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度は、震災の影響もあったので、地域ブランド価値の評価分析について、新たに風評等の影響分析についても検討する。また、分析対象となる地域ブランド商品やサービスの対象を増やしていく予定である。創造的ブランド価値として、山形県の羽前エキストラ生糸(米沢藩や庄内藩・長谷川家・多勢家が万国博覧会でグランプリや金賞を獲得)をはじめ、将来に向けた新しいブランドを発掘を育成しながら価値評価を行うなど、新たな取り組みも行いたい。
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