研究課題/領域番号 |
23653098
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
小山 秀夫 兵庫県立大学, 経営研究科, 教授 (90360693)
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研究分担者 |
藤本 健太郎 静岡県立大学, 経営情報学部, 准教授 (50381017)
稲川 武宣 三重大学, 人文学部, 准教授 (30550496)
奥村 昭博 静岡県立大学, 経営情報学部, 教授 (70571256)
太田 久彦 東海学園大学, 栄養学部, 教授 (30307904)
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キーワード | 医療福祉組織 / 組織連携 |
研究概要 |
我が国では、近年、異なる制度下の異なる組織間における医療と福祉の統合的なサービス提供の重要性が叫ばれつつあるが、こうした統合的方向性の実態は、未だ本格的な展開には至っていない現状にある。そこで、本研究においては、異なる制度下(医療法人組織・社会福祉法人組織、NPO組織など)における異なる組織文化の把握を実証的に行うための多面的な検討を行い、さらに異なる種別の施設における統合的サービスを実現するためのプログラムを検討することを目的とした。こうした目的を達成することを通して、我が国における普遍的な仕組みとして踏み込んだ現場レベルの検討に基づきサービス統合の方向性の明確化と、そのための仕組みづくりの観点より、その意義を明らかにすることが可能になることが考えられる。 これらの目的を達成するため、本研究においては、次の検討を実施した。調査ツールの検討に関しては、調査対象候補における特徴を加味した複数の調査ツールの検討と開発が必要となる。そこで、既存の調査ツールにおける調査項目の洗出しとその内容的な妥当性に関する検討を行い、調査プロトコルに関しても、施設の種別に合わせた形での検討を行った。具体的には、いわゆる本研究課題における目的を達成するためには、たんに定量的なデータで十分であるのかという点を中心に検討を行い、また調査対象に関しての検討に関しても実施した。 これらの検討を踏まえ、異なる制度化における異なる組織文化の把握に関しては、コアとなる項目を明確にし、それらに関して、実際に異なる制度化における施設などにおける試行的な検討を行った。その結果として、これらは一定の有効性を保持しうるものであるとは言えるが、その一方で、こうした把握の結果から、統合に向けて具体的に求められるプログラムがどのようなものであるかという点に関しては、十分な検証に至らなかったといえる。
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