研究課題/領域番号 |
23653112
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
淺田 孝幸 立命館大学, 経営学部, 教授 (10143132)
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研究分担者 |
金井 一頼 大阪商業大学, 総合経営学部, 教授 (50142831)
鈴木 研一 明治大学, 経営学部, 教授 (80309674)
松本 有二 静岡産業大学, 情報学部, 教授 (30387518)
福重 八恵 阪南大学, 経営情報学部, 准教授 (10581853)
金 宰ウク 広島大学, 社会(科)学研究科, 講師 (50599264)
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キーワード | 統合報告 / 社会責任報告 / ソーシャルビジネス / レピュテーションマネジメント / エンタープライズ・リスク・マネジメント |
研究概要 |
外部報告における統合報告書については、IIRC委員会により、具体的な方針が開示され、多くの大企業を中心に、内外において、開示事例が多数報告されるようになった。すでに、その意味では、この研究に必要な基礎的な制度条件は整ったといえる。最終年度では、その例として、日本企業(商社、メーカー)にヒアリング調査を実施し、理論的なサーベイと別に、研究責任者を中心に実態調査もおこなった。また、各分担者は、この研究に関連した成果をいくつか報告している。結論としての内容は、統合的報告書の開示を通じて、企業のESGのうちで、Sについての関心が急速に高まりつつあり、社会性報告を広義にとらえて、そのなかで、E(環境)を含み方向に、開示は、進んでいることである。ただ、従来の経済価値向上イコール、株価・資本市場評価の関係から、経済価値向上、社会性への具体的活動向上、結果としての資本市場評価の向上というような関係は、一部の研究を除いて、具体的な検証はほとんど見当たらず、むしろ、社会性コストを織り込んだ、経済的価値向上が、資本市場評価の向上という流れをどう、事例だけでなく、一般的な企業モデルで、確立できるか、このあたりに、実証的な研究は、進んでいることが一定程度確認された。しかし、事例レベルでの積み上げは、まだ少数であり、今後の一層の知見の発見が必要である。我々の研究は、レピュテーションマネジメントからの研究、社会性戦略(戦略的CSR)を前提にしたマネジメントコントロールと経済価値の関係、について、今後、事例だけでなく、統計的にもある程度、検証できる可能性があるということを仮説として、検討している。具体的な研究成果:統合報告書の意義について、新たな方向性として、ERMの損害・生命保険会社における進展などとの関わり、すなわち、経済価値測定とリスクの統合的な把握に関する研究の進展について実態を調査した。
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