日本の1か所のNPO団体にて、元路上生活者1をプロジェクト協力者として、週1回会議を実施し、研究者はファイシリテータ―役として、共に学習するプロセスを踏んだ。自分たちの強みや弱み、自分たちのできそうなことを探し、自分たちの居場所づくりを行った。毎日、自然体で時間を過ごせ、楽しみながらその場所にいられる空間が形成されるようになった。彼らは何らかの福祉支援を受けている側であるが、支援を受ける受け身の姿勢から脱却し、自ら主体的に行動するという意識が再生されてきた。この意識の変革は、当事者が参加するプロセスを踏むことから発生し、プロジェクトの持続性を促進できることが明らかになった。
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