台湾のHFASD 児は疑問詞質問とともにはい・いいえ質問に定型発達児より十分でない応答が多かった。A-not-A質問(例 餅乾會不會開?応答は會または不會でよい)と選択質問では両群に差がなかった。日本と同じく台湾でもHFASD児は疑問詞質問応答が苦手で、これは言語の違いを超えている。台湾でY/N質問応答が困難だったのは、回答者がyesと答えることを質問者があまり想定していないという語用論の影響が考えられる。母親のコードスイッチとコードミクスは3言語環境への適応として理解できる。意図的であるかないかにかかわらずコードスイッチとコードミクスは子どもの伝達能力向上に積極的に関与した可能性がある。
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