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2012 年度 実績報告書

二者同時計測によるインタラクティブなニューロフィードバックシステムの提案

研究課題

研究課題/領域番号 23653196
研究機関山形大学

研究代表者

大村 一史  山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (90431634)

キーワード臨床心理学 / セルフコントロール / 実験系心理学
研究概要

前年度に構築した二者同時計測のニューロフィードバックシステム(指導者用プライマリモニタ1台、学習者用のセカンダリモニタ1台)を拡張し、無線技術によりセカンダリモニタの画面をタブレット端末上に提示するシステムの作成を試みた。これにより、現行システムでは同一のセカンダリモニタ画面を利用していた二人の学習者(学習者Aおよび学習者B)に対して、独立した画面提示が可能になることを想定した。しかしながら、無線通信による画面更新遅延のタイムラグや、通信接続の不安定性などにより、現段階では現実的なシステムとはならなかった。このため、運用コストを鑑みて、現行システムのままが現時点での最良の選択肢であると判断した。ただし、システムのタブレット端末上での運用は、今後も開発を継続する予定である。ベースとなるトレーニング内容は、前年度から継続して、もっとも安定感があるθ/βトレーニングを用い、ターゲットとしたθ/βの比率を下回った脳波状態の場合に、その時間に応じて、それぞれの学習者に得点が加算される報酬型のフィードバックを与え、得点を競い合う形式を採用した。この基本形を基に、二者の協力関係を脳波の同調率からとらえるために、二者間の脳波の相関関係をリアルタイムで解析し、それらを利用したフィードバック情報を提供することで、二者間の脳活動の相乗効果を高めることを予定している。二者同一計測のニューロフィードバックは、ゲーム的要素が強い分、トレーニングに対するコミットメントが単独型よりも高くなるが、指導者がトレーニング時に行う言葉がけが難しいという点も指摘できた。また、多チャンネル脳波計を利用した安静時脳活動をトレーニング効果指標として導入するために、被験者8名に対して、閉眼および開眼状態で、それぞれ3分間の安静時脳波を測定した。この脳波データは併せて取得した質問紙データとともに現在解析中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 3件)

  • [雑誌論文] 脳波に基づくDefault-mode networkから迫る発達障害の神経基盤2013

    • 著者名/発表者名
      大村一史
    • 雑誌名

      山形大学紀要(教育科学)

      巻: 15 ページ: 25-39

    • 査読あり
  • [学会発表] Electrophysiological responses of speed-accuracy trade-off on a continuous performance task in non-clinical children

    • 著者名/発表者名
      Omura, K., Suzuki, E., Yamaguchi, K., & Kusumoto, K.
    • 学会等名
      Cognitive Neuroscience Society 2012
    • 発表場所
      The Palmer House Hilton (Chicago, IL, USA)
  • [学会発表] 教育講演 「脳研究から捉えた個性の理解に基づく介入の提案」

    • 著者名/発表者名
      大村一史
    • 学会等名
      第12回 日本音楽療法学会東北支部学術大会
    • 発表場所
      山形テルサ (山形市)
    • 招待講演
  • [学会発表] 教育講演 「個に応じた適切な支援を導く神経教育学的アプローチ」

    • 著者名/発表者名
      大村一史
    • 学会等名
      日本K-ABCアセスメント学会 第15回山形大会
    • 発表場所
      山形大学 (山形市)
    • 招待講演
  • [学会発表] 企画シンポジウム 「発達障害のある子どもは、実行機能にいかなる困難を抱えているか:個人差研究からアプローチするADHDの実行機能」

    • 著者名/発表者名
      大村一史
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第50回大会
    • 発表場所
      つくば国際会議場 (つくば市)
    • 招待講演

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公開日: 2014-07-24  

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