日本の高等教育機関で、発達障害のある大学生が増加しているがADHDのある学生は少ない。自己評価したADHD傾向自体には日米間で差がなかったことから、支援ニーズの強さにはソーシャル・サポートの影響が大きいのではないかと考えた。そこで日本人大学生において、ソーシャルスキルがADHD的傾向と大学適応感との媒介変数として認められるか検討した。大学生81名を対象に、ADHD的傾向について、質問紙と認知機能検査課題により測定し、ソーシャルスキルと大学への適応については質問紙で測定した。その結果、質問紙、認知機能検査課題ともにソーシャルスキルを媒介として大学適応に影響を及ぼすことが明らかになった。
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