研究課題/領域番号 |
23653211
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研究機関 | 仁愛大学 |
研究代表者 |
久保 陽子 仁愛大学, 人間学部, 講師 (50600251)
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キーワード | 小児がん経験者 / 心理ケア / 臨床心理学 / 心理検査 / 半構造面接 |
研究概要 |
本研究では,小児がん経験者への心理ケアのあり方を臨床心理学的観点から検討するために,小児期に小児がんなどの過酷な入院治療を経験した方々の治療後の心理的変化やその特徴について明らかにすることを目的としている。 今年度は,前年度に引き続き,小児期に入院治療を経験した方々を対象に調査研究を実施した。検査には心理検査(文章完成法,顕在不安尺度,エゴグラム)と退院後の生活や家族関係などを尋ねる半構造面接,退院後の対象者の様子を尋ねる保護者へのアンケートを行った。対象者は大病を患って,現在通院中であり,心身の負担を軽減するために,調査のための来院をせず,今年度初回の受診日に調査説明を行い,同意が得られた場合は,次回受診日に調査を実施した。調査実施については継続中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査対象者が大病を経験し,現在も通院中の方々であることと,ほとんどの対象者が復学していて学校を休むことがないよう受診している現状から,心身的負担や時間的負担をできるだけ軽減する必要があった。そこで,調査説明・同意と調査実施を同日に行わず,2回の受診時に行うこととなり,対象者によっては説明から実施までの期間が数カ月にもわたることとなった(各自の通院間隔によって異なる)。つまり,調査協力の同意を得た対象者の中で,調査実施が平成26年度にかかる場合があり,その結果,調査期間が延びることとなった。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度末に補助事業期間の延長を申請し,承認された。調査協力者の受診予定日に合わせ,平成26年度も引き続き,調査を実施しており,8月までには終了する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
調査対象者が通院中であることから心身の負担を軽減することと,全員が退院後復学し,学校を休まないように受診していることから,調査のための来院を避ける配慮が必要であった。そのため,対象者への説明・同意と調査実施を同日に行わず,1回目の受診日に調査の説明・同意を行い,次回受診日に調査を実施した。このことから調査期間が数カ月にわたり,調査実施が平成26年度に持ち越すことになった。そのため,調査協力者への謝礼とデータ分析や評定などへの謝金や交通費など予算が残った。 科学研究費助成事業補助事業期間延長を申請し,承認されたため,平成26年度にも継続して調査を実施している。そのため,調査協力に対する謝金や,今後,データのまとめや結果の評定に対する謝金や交通費などに使用する予定である。
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