研究課題/領域番号 |
23653213
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研究機関 | 大阪人間科学大学 |
研究代表者 |
山田 冨美雄 大阪人間科学大学, 人間科学部, 教授 (50183687)
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キーワード | インドネシア / フィリピン / 看護師候補 / 介護福祉士候補 / ストレスマネジメント / 皮膚疾患 / 異文化ストレス |
研究概要 |
今年度の研究の目的は、インドネシアおよびフィリピンからの看護師・介護福祉士候補を対象として、(1)入国後の語学研修開始時、(2)語学研修修了時、ならびに(3)国家試験後の3度にわたって縦断的にストレス状況を把握することであった。対象は、2012年度インドネシアならびにフィリピンからの全看護師候補、介護福祉士候補であり、語学研修開始1月後にストレス調査を実施し、その結果を返却するとともにメンタルヘルス研修を実施した。実施場所は、インドネシア研修生は横浜研修センター、フィリピン研修生は大阪研修センターであった。さらに、語学研修終了前に2度目のストレス調査を実施し、その結果を郵送にて就職先である国内医療施設内本人宛に郵送した。二度目の調査では、皮膚疾患の原因とみられる石鹸の利用について追加質問を付した。 語学研修終了時には追加のメンタルヘルス研修を実施するとともに、Facebookによる情報提供サービスについて説明し、電子メールを通じた相談機会の提供についても説明した。Facebook登録者数は累計100名を超え、2013年度国家試験において合格した者と継続的に連絡をとり、面接調査ならびに質問紙調査の実現に向け計画できるところまできた。 研究成果は、学会発表するとともに、日本国内での就労にかかわるストレス対処法をまとめたマニュアルを作成し、連絡のとれる対象者全員に配布する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
語学研修中のストレス調査とその結果のフィードバックは順調にすすみ、インドネシアおよびフィリピンからの看護師・介護福祉士候補の直面するストレス事態、ならびにストレス症状・心身症状の把握技術は完成の域に達した。さらに今年度は、皮膚疾患の原因とみられる石鹸使用についての調査も実施でき、語学研修時の生活ヒントとして活用できる可能性が高まった。国内医療施設への就労開始後にも継続して調査ができるよう、facebookチャンネル、ならびに電子メールによるフォローを開始したが、全員をフォローするまでには至っていない。その理由の1つは、言葉の壁であり、電子媒体を通じた間接的関わりが大きな壁となっている。次年度においては、国家試験対策、試験結果への態度などを調査項目に付加し、縦断研究を完成させたい。
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今後の研究の推進方策 |
2013年度においては、これまでのインドネシアおよびフィリピンからの看護師・介護福祉士候補について継続的にストレス調査を実施することが主たる課題となる。facebookならびに電子メールによって繋がっている対象者を媒介として、同期生同士のネットワークを使ってより多くの対象者の現時点での様子を把握したい。
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次年度の研究費の使用計画 |
就職後の様子を調査するための費用として、印刷費、郵送費が第一の経費となる。さらに、これまでの成果をもとにして作成したストレス対処マニュアル(インドネシア語版、英語版、日本語版)を作成し、調査協力者に配布するための経費が必要となる。 また、日本に来る前の語学研修時にも調査を実施したいので、しかるべき次期にインドネシアならびにフィリピンを訪問する予定である。
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