1.調査票作成(1):平成23年度には、各種文献を基に留学を通じて身につけるべきだと思われる Competenciesを抽出するとともに、広島大学の留学生を対象としてこれらが実際どの程重要と評価されているかを調査。平成24年度にはその結果に基づき、調査項目の精選を行い、最終的な調査票を決定。 2.調査票作成(2):調査票は、1)対象となる留学生の属性や特性に関する項目(性別、国籍、在籍年数、受給奨学金等)、2)上記のそれぞれのCompetencyが身についた度合いに関する自己評価(0~4で評価)、3)Competenciesの開発に有益であったと思われる学内外での活動に関する評価(0~4で評価)の3グループの質問からなっている。 3.調査の実施:平成24年12月から平成25年1月にかけて、広島大学に1年以上在学している714名の留学生を対象に調査票を配付(原則的に対象学生に直接配付)し、288の有効回答を得た(40%)。なお、平成23年度の予備調査で、外務省の「人材育成研究支援無償」など特定の目的を持った留学生と、それほど目的が特定されていない文部科学省の国費留学生などとの間に、各Competencyの重要度評価に大きな違いがみられなかったので、両グループを対象とすることとしたが、独立変数として奨学金の違いを含めた。 4.調査データの集計と調査結果の公表:平成25年度には、SPSSを使用して上記の質問項目への回答を単純集計するとともに、クロス集計や重回帰分析等を行った。この結果について、7大学で留学生を交えた留学効果検討会を開催。これを踏まえ研究成果を、『国際教育協力論集』(広島大学教育開発国際協力センター)に論文として公表。併せて、データの再分析が可能なように、本研究の「データ集」を紙媒体及び電子ファイルで作成。また、平成26年7月の日本比較教育学会でも結果を発表予定。
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