研究課題/領域番号 |
23653270
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
西島 央 首都大学東京, 人文科学研究科(研究院), 准教授 (00311639)
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研究分担者 |
古賀 誉章 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40514328)
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キーワード | 学校建築 / 高等学校 / 専門学科 / 職員室 |
研究概要 |
平成25年度には、第一に、普通科以外の高校の職員室のありようについて、インタビュー調査と見学により、その特徴を把握すること、第二に、前年度までの調査の成果もあわせて、高校の職員室の学校建築上の特徴と、教員間の情報共有、教員-生徒間の指導に対して職員室の特徴が与えている影響を、一定規模の高校を対象に質問紙調査によって量的に捉えることであった。 そのために、夏休み期間を中心に、都内の専門学科の高校を訪問し、職員室の学校建築上の配置を確認するとともに、管理職の教員に職員室の様子をうかがった。その結果、普通科と比べて、専門性と独立性の高い教科を指導する関係から、普通科によく見られるような大職員室が教員間の情報共有や教員-生徒間の指導等の役割を果たす程度が低く、専門の教科ごとの職員室の果たす役割が大きいことがわかった。 ただし、この特徴が自治体を超えても見られるのかどうか、専門学科の中でも、工業科や商業科やその他でどのように違うのかというところまでは、訪問した学校数が少ないため、まだ把握できていない。 予定では、東京都以外の専門学科の高校を訪問してその把握をしたうえで、質問紙調査の実施に進む予定であったが、研究代表者の西島が、11月より体調を崩して、冬休み期間に東京と以外の専門学科の高校を訪問することができなかった。そのため、第一の課題の半分と、第二の課題に取り組むことができなかった。 そこで、研究期間の延長を申請し、認められたので、残りの課題には平成26年度に取り組む予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
「研究実績の概要」にも書いたとおり、平成25年度には、この研究の最大の調査である質問紙調査を予定していた。しかしながら、研究代表者の西島が11月に体調を崩し、両耳ともに中耳炎を起こして、ほとんど耳が聞こえない状態になり、またひどいめまいを起こし、治療に2月初め頃までかかってしまった。 そのため、冬休み期間に予定していた地方でのインタビュー調査ができず、結果として、質問紙調査にも取りかかれなかった。 そのことが達成度が「遅れている」と判断した理由である。
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今後の研究の推進方策 |
上記のような理由から、研究期間の延長の申請を行い、認めていただくことができた。そこで、平成26年度には、第一に、夏休み期間に、地方の専門学科高校でのインタビュー調査と学校建築の見学を行う。第二に、これまでの調査の成果をふまえて、高校の職員室の学校建築上の特徴と、教員間の情報共有、教員-生徒間の指導に対して職員室の特徴が与えている影響を探るための質問紙調査を実施する。 学校対象の質問紙調査は、夏休み前後か年度末が実施しやすい時期なので、おそらく、年度末の実施になると思われる。調査対象地域は、東京との他に、これまでインタビュー調査の対象としてきている佐賀県や和歌山県を想定しているが、本年度第一の調査の成果をふまえて、異なる地域での実施になる可能性もある。
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次年度の研究費の使用計画 |
「研究実績の概要」等で書いたとおり、研究代表者の西島が11月より体調を崩してしまい、予定していた調査研究を行うことができなかった。そのため、地方の高校でのインタビュー調査と学校建築の見学のための旅費、高校対象に実施する予定だった質問紙調査のための印刷費・郵送費・データ入力委託費などのための予算が執行しないままに残っている。 研究期間の延長が認められたので、平成26年度には、前年度に実施できなかった調査研究に取り組む。具体的に取り組む調査研究は、前年度に実施予定だった地方の高校 でのインタビュー調査と学校建築の見学のための旅費、高校対象に実施する質問紙調査に係わる印刷費・郵送費・データ入力委託費、そして、インタビュー記録などを整理するための謝金である。
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