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2012 年度 実施状況報告書

外国人児童生徒教育をめぐる多文化共生言説研究:多文化教育の日本的受容の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23653276
研究機関帝塚山大学

研究代表者

太田 晴雄  帝塚山大学, 人文学部, 教授 (10185275)

キーワード言説分析 / 多文化共生 / 外国人児童生徒教育
研究概要

本研究は、「多文化共生」を外国人児童生徒教育における重要な言説として捉え、その言説分析を通して、それが当該教育の展開においてどのような意味を有しているのかを明らかにすることを目的とするとともに、欧米から導入された用語である「多文化教育」が、日本において、どのように受容されているのかについて明らかにすることを目的とするものである。
本年度(平成24年度)は、昨年度に引き続き、外国人児童生徒を対象とした日本語教育との関連で論じられる「多文化共生」および「多文化共生教育」に言及している文献の収集整理の作業にくわえて、日本語教育以外の文脈において「多文化共生」「多文化共生教育」に言及される文献の収集整理を行うとともに、その第一次分析を手掛けた。
文献の本格的総合的な言説分析は次年度の作業となるが、一次的分析の結果として以下の点が明らかになりつつある。
1 ほとんどの文献において、「多文化共生」概念は定義されることなく用いられており、その内実はきわめて不透明なものとなっている。
2 「多文化共生」において強調されているのは、「共通性」であり、差異(文化的、言語的)についてはほとんど言及されていない。たとえば、日本語教育関連の文献においては、日本語を習得することによって外国人児童生徒は「日本人」と「共通性」を有することになり、結果的に「共生」がもたらされるものと予定調和的に想定されており、差異と共生との関連についての言及や考察は見られない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的は、「多文化共生」を外国人児童生徒教育における重要な言説として捉え、その言説分析を通して、それが外国人児童生徒教育の展開においてどのような意味を有するかを明らかにすることであるが、言説分析のための文献の収集整理も順調に進展し、文献の言説分析についても一次分析に着手しており、研究は当初の計画通り、おおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

当初の研究計画に従って研究を進めていく予定である。

次年度の研究費の使用計画

当初の研究計画に従って研究費の使用を実施していく予定である。

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公開日: 2014-07-24  

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