研究課題/領域番号 |
23653292
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
林 睦 滋賀大学, 教育学部, 准教授 (40402698)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 音楽づくり / 教員養成 |
研究概要 |
教育学部における「音楽づくり」について、まずは滋賀大学の授業で学生に対する調査や指導プログラム開発を行なった。具体的には、1)滋賀大学教育学部における初等音楽科教育法の授業で、半期2単位15回の授業構成の中で、「音楽づくり」をどの段階でどのような形で導入するか、半期の指導計画を再検討した。また、初等音楽科教育法の学生を対象に、初回の授業で学生にこれまで学校で「音楽づくり」を経験してきたかなどについての事前調査、「音楽づくり」の基本的な指導(1コマ程度にまとめる)を行ない、事後調査でその成果を調べる。これらの調査や授業をもとに、「音楽づくり」の指導プログラムのモデルとなる形を研究・実践した。2)滋賀大学教育学部には、作曲担当教員と筆者(音楽教育担当教員)の2人で、さまざまな音素材の可能性に着目し、その素材を使って学生自らが音楽をつくり、パフォーマンスをする授業「音表現教材開発演習」がある。この授業は音楽教育の学生が対象であるが、学生の芸術的視野を広げ、音楽をつくることが好きな学生の輩出に役立っている。この授業についても報告書やDVDでその要点を紹介できるよう、さらに授業内容を吟味したり、学生のつくった音楽やパフォーマンスを記録したりした。さらにこの授業を「音楽づくり」の指導プログラムのひとつのモデルとして提案すべく、指導内容を検討した。さらに、NPOなど外部機関と連携して、「音楽づくり」を学校に広める実践を2つ行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度は校務が忙しく、予定していた調査2つがまだ実施できていない。今年度の夏から秋を目処に、これらの調査を行なって、遅れを取り戻したいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
今年度実施できなかった「小学校教育における音楽づくりの指導の実態と問題点に関する調査と分析」「教員養成大学における音楽づくりの指導に関する実態調査」の2つの質問紙調査を夏から秋にかけて実施する。また、今年度の研究から、教員養成大学の授業における音楽づくりの指導モデル作成にとどまらず、地域(滋賀県)の教員や学校にどのようにして音楽づくりの指導法を広めるか、大津市音楽研究会やNPO法人滋賀次世代文化芸術センターらと連携して、事業を行ない、その反応を調査していきたいと考えている。これらの成果を年度末に報告書にまとめる予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
まず、「小学校教育における音楽づくりの指導の実態と問題点に関する調査と分析」「教員養成大学における音楽づくりの指導に関する実態調査」の2つの質問紙調査の印刷費、送料、データ分析のための人件費等を考えている。また、地域(滋賀県)の教員や学校にどのようにして音楽づくりの指導法を広めるための事業を行なう費用として、講師の謝金、旅費、その反応をアンケート調査する際にかかる費用が必要となる予定である。年度末には、成果を報告書にまとめ、関係機関や研究者に送付するため、報告書の印刷費や送料、また成果を学会で発表するための旅費が必要である。
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