研究課題/領域番号 |
23653302
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
太田 佳光 愛媛大学, 教育学部, 教授 (00152158)
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研究分担者 |
白松 賢 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (10299331)
久保田 真功 富山大学, 人間発達科学部, 准教授 (00401795)
長谷川 祐介 大分大学, 教育福祉科学部, 准教授 (30469324)
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キーワード | 社会的構築主義 / 学校臨床学 / 学級活動 / 学級の雰囲気 / 学級の生活づくり |
研究概要 |
本研究は(1)社会的構築主義研究における「問題の共有化」と「問題の解決」に関する理論を参考として、学級活動における「学級や学校生活」の理論的整理・再構築を行う。(2)学校現場との共同で実践的に研究を行い、量的・質的調査法により、その成果を実証的に明らかにする。(3)学級活動のコンサルテーションを行い、その理論の有効性及び課題を明らかにすることを目的としていた。 平成23年度は、学級生活の充実や向上に関する尺度を開発するために、児童対象調査票のワーディングを検討し、質問紙の作成を行った。さらに、学級の変容過程を明らかにするために、A市内の小学校3校で、児童対象の質問紙調査を実施した。また、1・2学期にかけて、継続的にB小学校において質的調査を実施した。さらに、これらの調査結果をもとに、質的調査と量的調査の結果を統合的に分析し、中間的な考察を行った。その結果、学級における「問題の共有化」と「問題の解決」にいたるプロセスの一端や、その実行と学級の雰囲気や学級成員のモチベーションとの相関を見出すことが出来た。また、現職教員を対象としたコンサルテーションを実施し、本研究の有効性について検討を行った。 平成24年度は、前年度の研究成果を基に、小学校での質問紙調査、質的調査、及び現職教員へのコンサルテーションを継続して行った。さらに、学級生活の充実や向上に関する尺度の開発も継続して行った。その結果、「問題の解決」「組織作りや仕事の分担処理」「生活の向上」で構成される「学級や学校の生活づくり」が、学級の雰囲気の改善に直接の影響を及ぼし、さらに児童の学級生活への適応を促していることを明らかにした。また、担任教師の働きかけが「学級や学校の生活づくり」としての学級活動の充実に寄与していることなどを明らかにした。
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