研究課題/領域番号 |
23653306
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研究機関 | 文教大学 |
研究代表者 |
今田 晃一 文教大学, 教育学部, 准教授 (40342969)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 情報端末 / 授業づくり / 言語活動の充実 |
研究概要 |
本研究は、iPad(米国アップル社製のタブレット型情報端末,以下「iPad」と略す)を,3~4人のグループ学習に適したICTととらえ,その特性を生かして学習者同士が学び合い(協働学習),コミュ二ケーションの契機となるような授業づくりを検討し、特に対話を促進する指導方略を明らかにすることが目的である。 そこで初年度は、ICT活用に関する地域の自主的な教員研修組織である「でじたま(会員数約150名)」の協力を得て、多くの授業づくりに取り組み、教科も領域もさまざまなiPadを用いた授業およびそのためのデジタル教材を作成することができた。内容的には「NHKクリエイティブライブラリー(表現・創作活動に利用できる映像素材サイト)を中心として取り組んだ。それは改編が自由にできること、映像そのものが質的に優れているからである。研修組織には学生も有志で参加しており、予定どおり合計で100以上の教材を作成することができた。年度の最後である3月にアップル社よりiPad用の電子書籍作成ソフトウェア「i Book Author」が登場し、早速教材をiPadのiBook として利用することが可能となった。 結果として映像を中心としたデジタル教材を対象として、グループ学習を行うことで対話が促進されることを確認することができた。ただそれは教材の内容なのか、iPadおよびI Book についての興味なのかが曖昧な段階である。来年度の課題として今年度取り組んだ特徴的な授業について詳細な自己評価データを採り、分析を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
iPad(米国アップル社製のタブレット型情報端末,以下「iPad」と略す)を用いた授業づくりについては、予定通り地域の自主的な教員研修組織である「でじたま(会員数約150名)」の協力を得て、多くの授業づくりに取り組み、教科も領域もさまざまなiPadを用いた授業およびそのためのデジタル教材を作成することができた。iPadをグループ学習で用いて、言語活動の充実につなげることを目的に様々な教科および領域で取り組むことができた。特にNHKクリエイティブライブラリーを用いた映像中心のデジタル教材では、ホームルームや管理職講話についての実践も行われ、発展的にアイデアが展開され、想定以上の広がりがあった。また数の上でも予定どおり、100以上の教材が作られた。 特にI Book Author が登場してからは、iPadで閲覧できる美しい教材がi Book Authorのひとつとして授業で活用でき、学習者の興味をさらに惹くことができたことは想定以上の成果であった。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、iPadを用いた授業づくりのおいて、予定通りの授業実践を行うことができた。授業においては、グループ学習によるiPadを用いた対話促進の様子、言語活動の充実を認めることができたが、それはあくまでも観察の段階である。次年度はそれをデータとして検証できるように詳細な自己評価を中心とするアンケート調査を行い、研究の検証を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度は、学習者のアンケート調査が中心となるため、その集計、分析のためのアルバイト代が必要である。これは学生ではなく、専門的なデータ処理を行える人を想定している。 またiPadにつては平成24年の3月に「I Book Author」が登場したため、それに関連するソフトウェアや機器を購入し、最新の環境で授業づくりの臨む。あと、研究成果報告書を作成するのでその費用に充てる。
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