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2011 年度 実施状況報告書

グローバル・ヒストリーに着目した歴史教育内容開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 23653309
研究機関国立教育政策研究所

研究代表者

二井 正浩  国立教育政策研究所, 教育課程研究センター基礎研究部, 総括研究官 (20353378)

研究分担者 原田 智仁  兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (90228651)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードグローバルヒストリー / 内容構成
研究概要

本年度はアメリカ合衆国に絞り込んで取り組んだ。その結果,アメリカの多くの州では合衆国史と地理を統合して,グローバルヒストリーとして実施しようとしている動向が判明した。実際にアメリカに赴いた調査で,現地の研究者からアメリカ全州の合衆国史の状況(グローバル・ヒストリーとしての評価)のリストも入手することができたのは,今後の研究にとって,大きな成果であった。 また,この調査を通して,サンディエゴ州立大学が全米学校歴史センター(NCHS;National Center for History in the Schools)と協力しながら,2001年よりK-12の教師,大学教員,教育技術専門家などと共同して行っている世界史教育プログラム「我らみんなの世界の歴史(World History for Us All(以下WHFUA) 」の情報と資料を入手した。WHFUAには,アメリカの代表的なグローバル・ヒストリーの研究家であるR.ダンやD.クリスチャンなどが指導的立場として携わっている。本年は,このWHFUAをグローバル・ヒストリーの視点から分析し,WHFUAはカリキュラムの全体構成・単元構成・授業構成のいずれのレベルにおいてもグローバル・ヒストリーとしての視点が生かされていることを明らかにした。この結果については,現在,社会系教科教育学会の学会誌に「グローバルヒストリーの視点に立つ歴史カリキュラム―World HIstory for Us All の場合―」として投稿中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

(1)グローバル・ヒストリーに着目して,日本の世界史教育の改善に資するカリキュラムモデルと授業モデルを開発するという目的については,WHFUAに着目することで,開発のための手法の一つが明らかになった。ただ,英国および日本の取組については,まだ調査が進んでいないので,今後の課題となる(2)世界史をグローバル・ヒストリーに転換することで,日本の地理歴史科を構成する世界史・日本史・地理を統合するプランを提示するという目的については,アメリカの動向をもとに,世界史と地理とを統合する視点を得ることができた。しかし,日本史と世界史を統合する視点についてはまだ調査が進んでいないので,その点は今後の課題となる

今後の研究の推進方策

引き続き,アメリカの調査を行い,WHFUAとは異なるスタイルのグローバル・ヒストリー教育の在り方についての情報収集を行う。また,自国史と世界史の統合については,特に英国での歴史カリキュラム構成について情報収集を行う。日本の状況については,文科省の研究指定校や学会での報告等に着目したい。

次年度の研究費の使用計画

科研費の大部分は,調査のための旅費として使用する予定。残りは,調査に伴って必要となる書籍等の購入,情報提供に対する謝金等に充てる。

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公開日: 2013-07-10  

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