研究課題/領域番号 |
23654030
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山本 昌宏 東京大学, 数理(科)学研究科(研究院), 教授 (50182647)
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研究分担者 |
羽田野 祐子 筑波大学, システム情報工学研究科(系), 准教授 (60323276)
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キーワード | 非整数階微分方程式 / ミクロモデル / マクロモデル / マルチスケールモデル / 逆問題 |
研究概要 |
環境問題の研究には政策など社会との強い関りを持つ面もあるが、それらの整備を合理的に支えるためにも定量的な数理的研究の推進が強く求められている。本研究では、以下の環境問題に関連した不均質媒質の拡散現象の数学・工学・産業を横断した数学協働研究体制を目指している:(1) 土壌などの環境問題に代表される大規模系を取り扱うために連続時間ランダムウォークモデルなどのミクロレベルでの確率論的手法とマクロレベルでの非整数階の偏微分方程式論を総合したモデルの構築。当該年度ではフラクタルモデル、多孔性媒質モデルなど可能な複数のモデルのサーベイを行い、時間空間方向に複数の非整数階の微分の項を含む方程式の数学解析も実施した。(2) そのような非整数階の偏微分方程式の解の一意存在や漸近挙動、および非整数階の非線形システムが与える力学系などの研究を実施した。(3)前段階で確立された非整数階偏微分方程式論に基づいて汚染源決定などの環境問題における逆問題手法の数学解析の実施。 さらに、数学解析の結果を実験と比較するために、工学・数学の連携による共同研究を行い、特にラボ実験の結果の解析・整理を行った。 欧米では非整数階拡散方程式の物理的研究は多くあるものの偏微分方程式論的な研究は極めて少なく、この分野でイニシャチブを確保するために連携を密に保つためことに努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ラボ実験を通じての物理モデル式と現象の照合がうまくいっていること、ならびに数学理論の構築も進んでいることから。
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今後の研究の推進方策 |
(1)モデル式の精密化 (2)ラボ実験とのモデル式の照合 (3)フィールド実験との照合
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次年度の研究費の使用計画 |
(1)モデル式の精密化:研究打ち合わせ旅費を形上した。 また、工学など異分野での知見のとりこぼしをなくし、優先権を確保するための講演や専門的知見の提供をあおぐための旅費と講演謝金を形上した。 (2)ラボ実験とのモデル式の照合、(3)フィールド実験との照合: 研究打ち合わせ旅費を計上した。
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