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2011 年度 実施状況報告書

高い確率でグレブナー基底を高速に計算するアルゴリズムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23654035
研究機関神戸大学

研究代表者

野呂 正行  神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (50332755)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードグレブナー基底 / 有限体
研究概要

有限体上のBuchbergerアルゴリズムの計算経過(trace)を用いて, 他の有限体上でのBuchbergerアルゴリズム計算において、最初の有限体上で0でないようなS多項式のみを計算するようなショートカットを実装した。この実装ではtrace情報として、正規化計算で選ばれるreducerも使用してみた。各有限体上で得られた結果を中国剰余定理で結合して、ある頻度で整数-有理数変換を行ってcheckを行うが, 逐次計算での実験をした限りでは, 必ずしも結果に正当性があるtrace lifting よりもよい結果が得られるとは限らない。そこで、並列計算も行えるように改良することにした。この実験は次年度に行う。一方で, 各有限体上の結果をより高速に得る方法としてF4アルゴリズムの実装をさらに改良することも目標としている。これについては、まず種々の例に関する現在の実装の挙動を調べてみた。結果として、S多項式が少なく、reducer が多い場合に大変無駄が多くなるような実装であることが判明した。これについても次年度の課題とする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

Risa/Asir上でのF4アルゴリズム実装の高速化を行う予定だったが、大幅な手直しが必要と分かり、年度内に着手することができなかった。

今後の研究の推進方策

前年度未着手のF4実装の改良を行う。前年度実装したtrace計算による有理数体上のグレブナー基底候補計算に分散並列計算を応用し、実時間での計算時間短縮を図る。

次年度の研究費の使用計画

次年度の研究費は、旅費および図書の購入に使用する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Algorithms for computing a primary ideal decomposition without producing intermediate redundant components2011

    • 著者名/発表者名
      T. Kawazoe, M. Noro
    • 雑誌名

      J. Symb. Comp

      巻: 6 ページ: 1158-1172

    • DOI

      10.1016/j.jsc.2011.06.001

    • 査読あり
  • [学会発表] 数式処理の理論概説2011

    • 著者名/発表者名
      野呂正行
    • 学会等名
      第20回日本数式処理学会大会(招待講演)
    • 発表場所
      神戸大学理学部
    • 年月日
      2011年9月10日
  • [図書] グレブナー道場2011

    • 著者名/発表者名
      野呂正行(分担執筆)
    • 総ページ数
      557
    • 出版者
      共立出版

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公開日: 2013-07-10  

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