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2012 年度 実績報告書

動的境界条件をもつラプラス方程式の定性的性質

研究課題

研究課題/領域番号 23654060
研究機関東北大学

研究代表者

石毛 和弘  東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (90272020)

キーワード動的境界条件 / 藤田臨界指数 / 大域挙動 / ポアソン核
研究概要

(1) コメニウス大(スロバキア)のマレック・フィラ氏、大阪府立大の川上竜樹氏と共に、半空間上で非線形動的境界条件の下でラプラス方程式を考察し、藤田臨界指数と呼ばれる時間大域解の存在および非存在に関する臨界指数を同定した。また、大域解が存在するための初期値関数の条件を、方程式に対する相似変換不変なものとして与え、さらに、その大域解はポアソン核のように振る舞うことを明らかにした。また、この解の境界上での振る舞いは分数冪ラプラス作用素に対する非線形発展方程式の解として見ることができ、関連結果との比較検討を行った。
(2) (1) と同様に、コメニウス大(スロバキア)のマレック・フィラ氏、大阪府立大の川上竜樹氏と共に共同研究を行い、動的境界条件の下、非線形楕円型方程式に対する大域的正値解の存在・非存在について考察を行った。この研究においては、弱い意味での適切な解の定義は何か、という問いから考察しなくてならないが、ここでは、ポアソン核を用いて解をある積分方程式の解として定義し、時間大域解の存在および非存在に関する藤田臨界指数を同定した。また、方程式に対するある相似変換について不変な条件を初期値関数に課し、その条件の下、大域解が存在し、かつポアソン核のように時間無限大で振る舞うことも証明した。これらの結果は、半空間における非線形楕円型方程式の正値解を与えるが、これは1990年代のある非線形楕円型方程式の解の存在・非存在の結果が最適であることを保証するものにもなっている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Large time behavior of solutions of a semilinear elliptic equation with a dynamical boundary condition2013

    • 著者名/発表者名
      M. Fila, K. Ishige, and T. Kawakami
    • 雑誌名

      Adv. Differential Equations

      巻: 18 ページ: 69--100

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Convergence to the Poisson kernel for the Laplace equation with a nonlinear dynamical boundary condition2012

    • 著者名/発表者名
      M. Fila, K. Ishige, and T. Kawakami
    • 雑誌名

      Commun. Pure Appl. Anal.

      巻: 11 ページ: 1285--1301

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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