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2012 年度 実施状況報告書

短パルスレーザープラズマのRF位相直接入射による革新的高性能イオン源

研究課題

研究課題/領域番号 23654085
研究機関京都大学

研究代表者

岩下 芳久  京都大学, 化学研究所, 准教授 (00144387)

研究分担者 阪部 周二  京都大学, 化学研究所, 教授 (50153903)
岡村 昌宏  独立行政法人理化学研究所, その他部局等, 研究員 (80332245)
キーワード加速器 / レーザー / イオン源
研究概要

イオン加速器は、素粒子・原子核研究の分野にとどまらず、近年では粒子線癌治療やハイブリッドカーに使用される大電流IGBT製造まで、広範な応用分野で利用されるようになってきた。このため、物理研究用の大型且つ複雑な構成を持つ構造からシンプルでより扱い易い汎用加速器への進展が強く望まれている。しかしながら、陽子以外のイオンで多価・高電流を発生するためには、数億円の建設費が必要な、超電導電子サイクロトロンイオン源や電子ビームイオン源が実用化されているだけである。そこで、全く新しい概念に基づくイオン発生、及び、加速方法の研究開発を行い、加速器システム全体のコストダウン、小形化を目指す。これは信頼性の向上にも繋がり、大型装置では施設の稼働率向上に有効な手段となる。
イオン種に関して、固体ターゲットのほうがガスターゲットよりも取り扱いが簡単なので、まず炭素イオンの発生測定に注力してきた。、高強度レーザーの固体ターゲット照射により発生するプラズマ密度は非常に高いので、同時に大量に発生する電子との分別が必要でイオンの測定体系の整備が肝要である。このため、まず小型ファラデーカップを製作し、オシロスコープによる発生イオン電流のToF計測を行ってきた。レーザーは短パルス照射に於ける素過程を測定するため、今年もCPAレーザーを使用する予定であったが、使用予定の装置がその整備の時期と重なったため、BNLのレーザーを使用して開発研究を継続した。測定器の整備に関しては、荷電分析したToF情報を簡便に測定するための信号多重化回路の開発を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

レーザーは短パルス照射に於ける素過程を測定するため、今年もCPAレーザーを使用する予定であったが、使用予定の装置がその整備の時期と重なったため、BNLのレーザーを使用して実験を継続した。あいにく、実験予定時期が大雪や台風の襲来と重なり、ラボの閉鎖等の回避不能の障害が生じ、予定通りの実験推進が困難であった。

今後の研究の推進方策

イオン発生実験を継続し、並行して信号多重化回路基板の評価、改良を行う。信号多重化回路基板はイオン発生測定に使用する。このイオン源の実用化を考えた場合、大規模なレーザー装置ではなく、ファイバーレーザーの使用が適当であると思われるため、これの整備を進める。

次年度の研究費の使用計画

イオン発生実験及び信号多重化回路の改良を進める。また、ファイバーレーザーの整備を進め、その後の展開に備える。

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公開日: 2014-07-24  

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