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2013 年度 実績報告書

主鎖剛直・柔軟性とメソゲン側鎖稠密度の組合せがもたらす高分子液晶の相変化挙動

研究課題

研究課題/領域番号 23654145
研究機関東京農工大学

研究代表者

重原 淳孝  東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60170867)

研究分担者 敷中 一洋  東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00507189)
キーワード高分子 / 液晶
研究概要

2013年度は以下4つの項目を達成した。
(1)スペーサー長の異なる2つのメソゲン側鎖基を持つ非対称bis-Fを、マレイン酸無水物と第一のメソゲン側鎖基原料を反応させて半エステルとし、第二のメソゲン側鎖基原料とエステル化して得た。なお、bis-F合成における、マレエートからフマレートへの塩基触媒異性化反応経路の確立も実施した。
(2)bis-Fをラジカル重合によりポリマーへ導いた。各ポリマーの分子量分画を行い、分散度が1.1以下の各種分子量の試料を確保した。
(4)上記(2)で得られた試料について、液晶相変化の温度特性を偏光顕微鏡観察とDSC測定より求め、XRDなどを実施、液晶相を決定した。結果、対称系では温度依存性 (メソゲンの熱揺らぎに由来する値の低下) が見られたが、非対称系では室温付近から約0.5の値を維持し、温度依存性はほとんど観測されなかった。またX線回折像より、スペーサー長の異なる2つのメソゲン側鎖基を持つモノマーから成るポリ置換メチレンについて周期的な歪みを持つ層構造を確認した。本現象は、ポリ置換メチレンの特徴である剛直主鎖と高い置換基密度に起因しており、異なるスペーサー長により生じる相の不安定性を、昇温に伴う主鎖の運動性の増加によって緩和するため起こると考える。
(5)前年に引き続きロジウム錯体を用いたジアゾ酢酸エステルの重合によるシンジオタクチックポリ置換メチレンの合成を行った。具体的にはフェニルアルキレン側鎖を持つポリ置換メチレンを重合し、液晶としてのキャラクタリゼーションを行った。結果、本ポリマーについて液晶相を確認し、一定長以上の側鎖炭素数でアルキレン側鎖を持つポリマー同様のヘキサゴナルカラムナー相の発現が見られた。アルキレン側鎖が長い場合は低温側で二次元格子構造が確認された。本結果は、側鎖のパッキングに起因して主鎖による格子構造が変化することを示唆する。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 学会発表 (8件) 備考 (1件)

  • [学会発表] ポリ置換メチレンによる主鎖型高分子液2014

    • 著者名/発表者名
      敷中一洋、三上純、星野旭希、鈴木健太、小清水昇、坂尻浩一、戸木田雅利、渡辺順次、重原淳孝
    • 学会等名
      第63回高分子学会年次大会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      20140530-20140530
  • [学会発表] 様々なアルキレン側鎖を有する置換メチレン高分子が誘起する液晶相挙動2013

    • 著者名/発表者名
      敷中一洋、藤井恭平、星野旭希、小清水昇、坂尻浩一、戸木田雅利、渡辺順次、重原淳孝
    • 学会等名
      第62回高分子討論会
    • 発表場所
      金沢大学
    • 年月日
      20130914-20130914
  • [学会発表] 側鎖にメソゲン基を有するポリメチレンのサーモトロピック液晶相挙動2013

    • 著者名/発表者名
      小清水昇、戸木田雅則、渡辺順次、坂尻浩一、姜聲敏、敷中一洋、重原淳孝
    • 学会等名
      第62回高分子討論会
    • 発表場所
      金沢大学
    • 年月日
      20130913-20130913
  • [学会発表] 側鎖型液晶ポリメチレンが形成するスメクチック構造2013

    • 著者名/発表者名
      小清水昇、戸木田雅則、渡辺順次、敷中一洋、重原淳孝
    • 学会等名
      平成25年繊維学会年次大会
    • 発表場所
      タワーホール船堀
    • 年月日
      20130613-20130613
  • [学会発表] 末端フェニルポリ置換メチレンの合成と評価2013

    • 著者名/発表者名
      鈴木謙太、藤井恭平、敷中一洋、小清水昇、戸木田雅利、坂尻浩一、渡辺順次、重原淳孝
    • 学会等名
      平成25年繊維学会年次大会
    • 発表場所
      タワーホール船堀
    • 年月日
      20130613-20130613
  • [学会発表] 側鎖に様々な長さを持つアルキル側鎖を有するポリ置換メチレンの合成と液晶相挙動評価2013

    • 著者名/発表者名
      星野旭希、藤井恭平、敷中一洋、小清水昇、戸木田雅利、坂尻浩一、 渡辺順次、重原淳孝
    • 学会等名
      平成25年繊維学会年次大会
    • 発表場所
      タワーホール船堀
    • 年月日
      20130613-20130613
  • [学会発表] 側鎖にフェニルアルキルエステルを有するポリ置換メチレンの合成と液晶相挙動評価2013

    • 著者名/発表者名
      鈴木謙太、藤井恭平、敷中一洋、小清水昇、戸木田雅利、坂尻浩一、渡辺順次、重原淳孝
    • 学会等名
      第62回高分子学会年次会
    • 発表場所
      京都国際会議場
    • 年月日
      20130530-20130530
  • [学会発表] 側鎖に様々な長さを持つアルキル側鎖を有するポリ置換メチレンの合成と液晶相挙動評価2013

    • 著者名/発表者名
      星野旭希、藤井恭平、敷中一洋、小清水昇、戸木田雅利、坂尻浩一、渡辺順次、重原淳孝
    • 学会等名
      第62回高分子学会年次会
    • 発表場所
      京都国際会議場
    • 年月日
      20130530-20130530
  • [備考] 東京農工大学 重原研究室 ホームページ

    • URL

      http://www.tuat.ac.jp/~sigehara/

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公開日: 2015-05-28  

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