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2013 年度 実績報告書

環境放射線スペクトルの現場測定による堆積環境のフィールドマッピングへの挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 23654171
研究機関名古屋大学

研究代表者

竹内 誠  名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (80273217)

キーワードγ線 / ジルコン / 堆積作用 / 後背地解析 / 矢作川
研究概要

研究目的は、スペクトルサーベイメータを用い、野外でウラン、トリウム、カリウムの相対放射線強度を測定し、簡便な方法で後背地解析への応用を目指すことであった。3年計画で、2012年より研究を開始したが、東日本大震災の影響で放射線関係機器の入手が約11ヶ月遅れ、またその後半年の故障期間が生じ、実質1年半での研究となった。
その中で、矢作川水系において、後背地に分布する岩石と矢作川の現河床堆積物の両方のγ線スペクトルを測定し、後背地の岩石のデータから計算で求められる計算値と実際に堆積物から得られたデータを比較した。その結果、花崗岩を主とする地域では比較的よい相関が得られたが、変成岩を主とする地域では実測値が低く出る結果となった。このことから、源岩におけるウランを含むジルコンが惨状やカリウムを含むカリ長石や黒雲母の惨状が花崗岩地域と変成岩地域で異なることが推定されたため、源岩での惨状を調査することにした。
最終年度では、花崗岩における風化の程度とカリウムを含む鉱物の状態及びそれらから発生されるγ線スペクトルの強度について検討を行った.その結果、風化の程度はγ線強度にあまり影響がしない、あるいは影響はしているが、そのばらつき以上に眼帯内の不均質性の方が大きい結果が得られた。
当初の計画では、キャリブレーション、現河川系でのテスト測定、堆積環境と放射線強度の関係、古期岩類の後背地解析を行う予定であったが、キャリブレーションと現河川系でのテストまで検討することができ、その中で生じた問題点の解明のため、源岩における風化の程度と放射線強度の関係を調べることになった。実質の研究機関の短縮も生じたため、当初計画の半分程度の達成度となったが、新しい手法の確立に向けて多くのデータが得られた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] patial distribution of 87Sr/86Sr ratios of stream sediments in Shikoku and the Kii Peninsula, Southwest Japan.2013

    • 著者名/発表者名
      Jomori, Y., Minami, M, Ohta, A., Takeuchi, M. and Imai, N.
    • 雑誌名

      Geochem. J.

      巻: 47 ページ: 321-335

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Detrital anisotropic grandite garnet as an indicator of denudation level of Permian volcanic arc in the provenance of the South Kitakami Belt, Northeast Japan.2013

    • 著者名/発表者名
      Takeuchi, M.
    • 雑誌名

      Island Arc.

      巻: 22 ページ: 477-493

    • DOI

      10.1111/iar.12043

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Provenance and origins of a Late Paleozoic accretionary complex within the Khangai–Khentei belt in the Central Asian Orogenic Belt, central Mongolia.2013

    • 著者名/発表者名
      Hara, H., Kurihara,T., Tsukada, K., Kon, Y., Uchino, T., Suzuki, T., Takeuchi, M., Nakane, Y., Manchuk N., Minjin C.
    • 雑誌名

      J. Asian Earth Sciences

      巻: 75 ページ: 141-157

    • DOI

      10.1016/j.jseaes.2013.07.019

    • 査読あり
  • [学会発表] 堆積物・堆積岩の源岩推定に対するγ線スペクトロメトリの適用性

    • 著者名/発表者名
      片岡達也、竹内 誠、田中 剛
    • 学会等名
      日本地質学会第120年学術大会
    • 発表場所
      東北大学
  • [学会発表] 富山県北東部下部白亜系手取層群の礫組成と砕屑性ジルコン年代分布からみた堆積盆の発達

    • 著者名/発表者名
      竹内 誠、川原健太郎、冨田 覚
    • 学会等名
      日本地質学会第120年学術大会
    • 発表場所
      東北大学

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公開日: 2015-05-28  

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