化石タンパク質のアミノ酸配列を決定する前段階として、現世腕足動物の殻体プロテオーム解析と外套膜トランスクリプトーム解析をLaqueus rubellusとCoptothyris grayiの2種について行った。その結果、74種の殻体タンパク質を同定し、これまでに他の動物門で知られる殻体タンパク質と相同ではない新規タンパク質が大部分を占めることを解明した。一方、約39万年前のL. rubellus、C. grayiの化石タンパク質の予察的解析も行い、殻体内の大部分のアミノ酸がペプチド内ではなく、遊離の状態で存在しており、アミノ酸配列を得るためには、化石抽出物の濃縮が必要であることを明らかにした。
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