研究課題
挑戦的萌芽研究
縮退四光波混合(DFWM)測定系の高速化を図るため、高速移動可能な光学遅延ステージとして、ラピッドスキャンを光学系に導入した。このシステムで 500回程度の積算を行うのにかかる時間は約2分程度であり、測定の高速化に成功した。 電子供与性溶媒である N,N-dimethylaniline(DMA)中のオキサジン1(Ox1)の光励起ダイナミクスを超高速 DFWM(パルス幅 13 fs)で観測し、無反応性溶媒の 1-クロロナフタレン(1-CN)と比較した。その結果、1-CN 中では核波束運動による強い振動がピコ秒領域で観測された。これに対し、DMA 中では電荷移動(CT)反応による 100 fs 以内の超高速減衰成分が現れ、振動もすぐに緩和してしまうことがわかった。信号のフーリエ変換スペクトルを 1-CN と比較すると、DMA 中では振動数の変化しているバンドがあり、反応生成物である CT 状態の核波束運動が現れている可能性がある。
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