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2012 年度 実績報告書

紫外光電子放射を利用する大気下仕事関数イメージング装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23655075
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

文珠四郎 秀昭  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 教授 (80191071)

キーワード表面分析 / 光電子 / 仕事関数 / イメージング / 紫外線
研究概要

大気中で試料の表面分析が可能な紫外光電子顕微イメージングシステムを開発し、以下に示すような性能評価を行った。
高輝度重水素ランプを光源とし、紫外光の集光効率が最も高いUV反射型対物レンズを用いてこれを集光し、試料表面に照射した。このとき試料表面から放出される光電子を対物レンズの先端に取り付けたアルミニウム製正電極にて電流として検出した。紫外線の減衰をできるだけ抑えるため、照射光学系には石英レンズ1枚のみを用いる設計とした。試料表面からの光電流検出には電源内蔵ピコアンメータを用いた。システムの制御にはパソコンを用い、XYステージの制御、光電子電流データの収集などを行うLabviewプログラムを作成した。また、同時に観察用CCDカメラを装置に組み込み、試料表面の光学画像を取得できるシステムを構築した。
試作した紫外光電子イメージング装置を用いて、仕事関数が小さく光電子放出量が大きいと考えられる金属アルミニウムからの光電子電流を検出することができた。試料と光電子検出電極間の電圧、その距離との関係などを詳細に調べ、本装置の稼働のための最適実験条件を決定した。この条件を用いて、アルミニウム、銅、ニオブ、シリコンウエハーなどの金属および半導体試料表面を自動XYステージを使用して走査し、各測定点での紫外光電子電流を観測することにより、大気下での紫外光電子放射能イメージングを試みた。その結果、光学画像で確認できる表面の傷、試料表面の面方位などを反映したイメージングが可能であることがわかった。紫外線の集光径は約10マイクロメートルでありイメージングの分解能もこれと同等であった。
以上のように、試作した紫外光電子放射イメージング装置は大気中での表面分析法として有用であり、様々な導電性材料の評価に利用可能であることがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 紫外光電子放射イメージング装置の開発2013

    • 著者名/発表者名
      文珠四郎秀昭
    • 学会等名
      第73回分析化学討論会
    • 発表場所
      函館、北海道
    • 年月日
      20130518-20130519

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公開日: 2014-07-24  

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