我々は細菌類検査方法前処理として電解コンデンサ、リレー、定電圧電源を組み合わせた装置を用い、細菌類を含む溶液中の電極間に低電圧パルス(low voltage application : LVP)を印加する方法を開発した。LVP 印加後に遠心分離操作を行い溶液層と沈殿物とに分離した大腸菌を含む試料のそれぞれに発色する基質である X-gluc を加えその吸収スペクトル変化を観察したところ、溶液層の方が沈殿物に比べ吸光度増加は3倍程度大きかった。このことから LVP 印加により大腸菌の細胞膜から酵素であるβ‐D‐glucuronidase を抽出できたことが分かった。
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