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2011 年度 実施状況報告書

絶対増殖不斉重合←自発分割性+自己不斉触媒性+不斉増幅性を併せ持つらせん選択重合

研究課題

研究課題/領域番号 23655100
研究機関新潟大学

研究代表者

青木 俊樹  新潟大学, 自然科学系, 教授 (80212372)

研究分担者 寺口 昌宏  新潟大学, 自然科学系, 助教 (30334650)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード不斉反応
研究概要

<1>らせん選択重合の自発性の一般化:水酸基を2つ持つアキラル置換アセチレンモノマーにおいて、キラル共触媒を用いることなく、光学純度は低いが、片巻きらせんポリマーが得られる(生成ポリマーに弱いながらも正または負のCD 吸収が見られた)ことを再度確認した。まずこの自発HSSP現象の最適条件をDoDHPA(Do=ドデシル)で検討し、さらに他のHSSP活性アキラルモノマーへの適用を検討した。条件としては、高濃度、さらには固相での重合、そして偏攪拌方向制御などを検討する。<2>らせん選択重合への自己不斉触媒性の定着:イミノ基とアミノアルコール残基を2つもつアキラル置換アセチレンモノマー(RDIPA)よりのポリマーが、HSSPのキラル共触媒(不斉源)として機能することを再確認した。本申請研究では、上記モノマーを用いてHSSPによる生成ポリマーとHSSPのキラル共触媒(不斉源)として用いる片巻きらせんポリマーが同一化合物である場合を検討した。<3>らせん選択重合の非線形性の制御の検討:HSSPによる2つの水酸基を持つアキラル置換アセチレンモノマー(DoDHよりの片巻きらせんポリマーの巻き方向は、キラル共触媒(不斉源)のキラリティーの符号だけでなく、他のキラリティー以外の条件(=キラル共触媒の金属触媒に対するモル比)でも制御できることをさらに確認した。このことは不斉制御を行う重合活性種が複数存在し、それぞれがことなる反応性と不斉制御能を有することを示唆しておると考え、機構の解明をNMR等で行った。<4>リビング性の付与:アキラル配位子でのリビング重合の検討を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画としてあげた<1>らせん選択重合の自発性の一般化、<2>らせん選択重合への自己不斉触媒性の定着、<3>らせん選択重合の非線形性の制御、<4>リビング性の付与の すべての検討をそれぞれ進めることが出来た。

今後の研究の推進方策

<1>らせん選択重合の自発性の一般化 DoDHPA(Do=ドデシル)以外のHSSP活性アキラルモノマーへの適用を検討する。条件としては、高濃度、さらには固相での重合、そして偏攪拌方向制御などを検討する。<2>らせん選択重合への自己不斉触媒性の定着 HSSPによる生成ポリマーとHSSPのキラル共触媒(不斉源)として用いる片巻きらせんポリマーが同一化合物である場合を検討する。<3>らせん選択重合の非線形性の制御の検討 キラル共触媒の金属触媒に対するモル比以外の要因を用いて制御できることをさらに確認する。<4>リビング性の付与 リビング性を付与した金属錯体を用意し、リビングHSSPを目指す。

次年度の研究費の使用計画

1.調査研究旅費におもに用いる2.合成用試薬に用いる

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Pseudo helix-sense-selective polymerization of achiral substituted acetylenes2012

    • 著者名/発表者名
      Yu Zang, Toshiki Aoki,* Lijia Liu, Yunosuke Abe, Yuriko Kakihana, Masahiro Teraguchi, Takashi Kaneko
    • 雑誌名

      Chem. Commun.

      巻: 48 ページ: 4761-4763

    • 査読あり
  • [学会発表] 2つの水酸基を持つアキラルなフェニルアセチレンモノマーのキラル触媒系を用いたらせん選択重合の高度化2011

    • 著者名/発表者名
      菊地一智、大石智之、垣花百合子、寺口昌宏、金子隆司、青木俊樹
    • 学会等名
      第60回高分子討論会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2011年9月28日

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公開日: 2013-07-10  

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