研究課題/領域番号 |
23655100
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
青木 俊樹 新潟大学, 自然科学系, 教授 (80212372)
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研究分担者 |
寺口 昌宏 新潟大学, 自然科学系, 助教 (30334650)
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キーワード | 不斉反応 |
研究概要 |
<1>らせん選択重合の自発性の一般化:水酸基を2つ持つアキラル置換アセチレンモノマー(DoDHPA)において、キラル共触媒を用いることなく、光学純度は低いが、片巻きらせんポリマーが得られる(生成ポリマーに弱いながらも正または負のCD 吸収が見られた)ことを再度確認した。まずこの自発HSSP現象の最適条件をDoDHPA(Do=ドデシル)で検討し、さらに他のHSSP活性アキラルモノマーへの適用を検討した。条件としては、高濃度、さらには固相での溶融重合、そして偏攪拌方向制御などを検討した。 <2>らせん選択重合への自己不斉触媒性の定着:イミノ基とアミノアルコール残基を2つもつアキラル置換アセチレンモノマー(RDIPA)よりのポリマーが、HSSPのキラル共触媒(不斉源)として機能することを再確認した。本年は上記モノマーを用いてHSSPによる生成ポリマーとHSSPのキラル共触媒(不斉源)として用いる片巻きらせんポリマーが同一化合物である場合を検討し、両者の分離を検討した。 <3>らせん選択重合の非線形性の制御の検討:HSSPによる2つの水酸基を持つアキラル置換アセチレンモノマー(DoDHよりの片巻きらせんポリマーの巻き方向は、キラル共触媒(不斉源)のキラリティーの符号だけでなく、他のキラリティー以外の条件(=キラル共触 媒の金属触媒に対するモル比)でも制御できることをさらに確認した。このことは不斉制御を行う重合活性種が複数存在し、それぞれがことなる反応性と不斉制御能を有することを示唆しておると考え、機構の解明をNMR等で行った。 <4>リビング性の付与:アキラル配位子でのリビング重合の検討を行った。またモノマー構造を改良したリビング重合も行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画としてあげた<1>らせん選択重合の自発性の一般化、<2>らせん選択重合への自己不斉触媒性の定着、<3>らせん選択重合の非線形性の制御、<4>リビング性の付与のすべての検討を、昨年同様それぞれ進めることが出来た。特に<4>がモノマーおよび開始剤の新規開発により進展した。
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今後の研究の推進方策 |
<1>らせん選択重合の自発性の一般化 DoDHPA(Do=ドデシル)以外のHSSP活性アキラルモノマーへの適用を検討する。条件としては、高濃度、さらには固相での重合、そして偏攪拌方向制御などを検討する。 <2>らせん選択重合への自己不斉触媒性の定着 HSSPによる生成ポリマーとHSSPのキラル共触媒(不斉源)として用いる片巻きらせんポリマーが同一化合物である場合を検討し、分離方法を確立する。 <3>らせん選択重合の非線形性の制御の検討 キラル共触媒の金属触媒に対するモル比以外の要因を用いて制御できることをさらに確認する。他の要因も検討し、制御法に加味する。 <4>リビング性の付与 リビング性を付与した金属錯体を用意し、両者を両立したリビングHSSPを目指す。
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次年度の研究費の使用計画 |
1.合成用試薬に用いる予定です。
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