今後の研究の推進方策 |
溶融アクア錯体法によるLiMnPO4以外のオキソ酸遷移金属化合物LiaMb(XO4)c (M = 遷移金属、X = Ge, Si, Sb, As, P)などの合成へ展開する。金属のアクア錯体には融点が低いものが多く、溶融させることが可能であるため、様々な金属のアクア錯体を原料とすることにより、様々なオキソ酸遷移金属化合物の微粒子の合成が可能であると予測される。さらには、オキソ酸遷移金属化合物中の遷移金属の一部を異種元素で置換した固溶体を合成することも可能であると考えられ、これによりオキソ酸遷移金属化合物の微粒子の電気化学特性の変化も期待される。 オキソ酸遷移金属化合物中の遷移金属の一部を異種元素で置換した固溶体の合成が出来た場合には、異種元素ドーピングが材料の電気化学特性に与える影響について検討する。ナノ粒子の電気化学特性は定電流充放電法により評価し、充放電容量、直流抵抗から結晶配向性や粒子の凝集状態が電気化学活性にどのような影響を及ぼすのかを明らかにする。 また、複素インピーダンス法を用いることにより電気化学反応過程を時定数で分割し、電荷移動抵抗、固体内リチウムイオン拡散抵抗を定量的に解析する。
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