生体タンパク質をシリカナノ細孔中に入れ、生体外で安定に機能させる方法を開発した。光合成の光反応を担う巨大タンパク質複合体(直径21ナノメートルの光化学系ⅠとⅡ反応中心複合体)を各々精製し、そのサイズに合わせてシリカを自己会合させて作った細孔中に導入した。シリカ構造体は粒子状、ガラス板状、アルミナ薄膜上の3種を用い、いずれでもタンパク導入に成功した。光化学系Ⅱ―シリカ複合体は光で水を分解して効率よく酸素をだした。光化学系Ⅰ―シリカ複合体はアルミナ薄膜内に、光照射により強い還元力を作り出した。さらに光で色を自由に変える光センサー蛋白入りの基板も作成した。これらの応用も検討した。
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