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2012 年度 実績報告書

ソルボサーマル法を活用した希土類酸化物ナノ結晶の形態自在制御法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23655199
研究機関京都大学

研究代表者

細川 三郎  京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90456806)

キーワードソルボサーマル法 / 希土類酸化物 / ナノ粒子 / 希土類錯体 / ガーネット構造
研究概要

希土類酸化物および複合酸化物は触媒や蛍光材料の母体として応用されている。そのため、これら生成物の微粒化および形態制御により、特異な物性を付与できると期待できる。しかし、希土類酸化物やガーネット構造をもつY3Al5O12のような複合酸化物は異方性がないか、存在する場合でもその程度が小さいため、形態を制御することは困難である。そこで、本研究ではソルボサーマル法を活用することで異方性の高い希土類錯体の合成を検討した。また、合成した錯体を熱分解させることで希土類酸化物ナノ結晶に変換する手法の確立を目指した。さらに、ソルボサーマル合成した希土類酸化物ナノ結晶の触媒特性および蛍光特性についても検討した。
前年度において、カルボン酸を含む1,4-ブタンジオール中で酢酸セリウムをソルボサーマル反応させることでCe(CnH2n+1COO)・H2Oが得られ、その錯体を熱分解させることで極めて表面積の高いCeO2が得られることを見出した。このように合成したCeO2を触媒担体に用いた触媒は、アルコールの酸化反応に対して高い活性を示した。さらに、ソルボサーマル合成したガーネット構造を有するY3Ga5O12において、Euのような発光中心を添加していないにもかかわらず、特異な発光特性を示すことも見出した。
本年度では、主にソルボサーマル合成したY3Ga5O12の形態および特異な発光挙動について検討した。ソルボサーマル合成したY3Ga5O12は300ー500 nm程度の球状粒子であり、この球状粒子内部に多量の細孔が存在していることを見出した。さらに、ソルボサーマル合成直後のY3Ga5O12に観察された特異な発光は、焼成温度の上昇に伴い消失することを明らかにした。この結果は、ソルボサーマル合成直後に生成した酸素欠陥等の欠陥構造が発光中心であることを示唆している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] グリコサーマル法により合成したY3Ga5O12の特異な発光特性【優秀ポスター賞受賞】2012

    • 著者名/発表者名
      久井一駿、細川三郎、和田健司、阿部竜、井上正志
    • 学会等名
      兵庫県立大学Cat-on-cat新規表面反応研究センターシンポジウム2012
    • 発表場所
      兵庫県・兵庫県立大学
    • 年月日
      20121207-20121208
  • [学会発表] Specific Photoluminescence Property of Glycothermally-synthesized Y3Al5O122012

    • 著者名/発表者名
      S. Hosokawa, K. Uegaito, K. Hisai, R. Abe, M. Inoue
    • 学会等名
      International Symposium on Rare Earth 2012 in Okinawa for the 30th Anniversary of The Rare Earth Society of Japan
    • 発表場所
      沖縄県・那覇市
    • 年月日
      20121107-20121109
  • [学会発表] ソルボサーマル合成したY3Ga5O12の蛍光特性2012

    • 著者名/発表者名
      久井一駿、細川三郎、阿部竜、井上正志
    • 学会等名
      日本セラミックス協会 第25回秋季シンポジウム
    • 発表場所
      愛知県・名古屋大学
    • 年月日
      20120919-20120921

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公開日: 2014-07-24  

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