ポリメチルメタクリレート(PMMA)/ポリノニルアクリレート(PNA)の分子相溶系ブレンド単分子膜を用いて、PMMAを少量添加した組成で、単分子膜に可溶化したPMMA孤立鎖を直接原子間力顕微鏡(AFM)で観察した。PMMA鎖の回転半径がPMMAの分子量の0.63乗に比例し、マトリックスのPNAの分子量には依存しないことがわかった。このことは、0.63乗が2次元の良溶媒中の広がり、0.75乗に比べて幾分低いものの、本系が極めて相溶性が高いことを示していると考えらえる。本研究は、汎用ポリマーの単分子膜中での広がりをAFMを用いて分子レベルで直接評価した最初の例である。
|