半導体量子ドット中のキャリアと光の効率的な結合を目指して、Auナノ粒子のプラズモン効果を研究した。数nmオーダーで距離を制御したAuナノ粒子を配置するため、量子ドットとAuナノ粒子を生体タンパク質による分子架橋あるいは超微細加工により結合させた各種の光機能性ハイブリッド量子ドットを作製した。その結果、Si量子ドットにおける界面準位発光に局在型Auプラズモンによる強度増幅効果を見出した。一方、内部発光量子効率が高い直接遷移型のII-VI族やIII-V族量子ドットの場合、プラズモン効果による発光増幅は限られ、むしろAuナノ粒子へのエネルギー移動により発光強度が顕著に減少することがわかった。
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