ペロフスカイト遷移金属酸化物BiFeO3の薄膜によって、環境に有害な鉛を含まない強誘電体を開発することを目的として研究を行った。特に、本研究ではALD法を製膜方法として選び、BiFeO3の層状成長を目指した。ALD法では、低温での成長が可能であるといった点が強みになる。 最初は、金属原子を1種類だけ含むBiとFeの酸化物の薄膜を作製した。BiとFeの原料としては、低温で分解しやすいBi(Ph)3、Fe(Cp)2を試した結果、基板温度250~350℃において、BiとFeの酸化物の薄膜の層状成長に成功した。そして、これらの原料を組み合せることによって目的のBiFeO3薄膜の層状成長に成功した。
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