ハーフメタル強磁性体は高いスピン依存伝導特性を実現する上で重要な材料であるが、表面界面でスピン偏極度が減少する問題点を抱えている。Fe3O4(100)最表面スピン偏極度が、水素終端により大幅に回復される現象を我々は報告したが、本計画ではこの現象をFe3O4(111)表面についても解析すること、および吸着分子への高いスピン偏極誘起に利用することを試みた。(111)表面スピン偏極はバルクと逆符号で水素終端効果がないこと、これは4配位のFeイオンで表面が終端されていることにより説明されることを示した。
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