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2012 年度 実績報告書

超高速変形時の微小ひずみ計測を可能とするCCDモアレ法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23656093
研究機関独立行政法人物質・材料研究機構

研究代表者

岸本 哲  独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, 研究員 (10354169)

キーワード高速変形 / CCDモアレ / 高速度カメラ / モアレ縞 / ひずみ分布 / 落錘試験
研究概要

衝撃荷重が作用した場合等,高速で変形する材料中の変形の様子を観察・計測することは衝撃吸収の様子を理解するうえで重要なことである.このために本研究では,CCDやCMOS撮像素子を有する高速度デジタルカメラと画像処理ソフトおよびメタルハライドランプ等の高輝度照明装置を用いて,高速で材料の変形量を計測するためのモアレ縞を観察する装置を開発した.
モアレ法とは試料に変形させるためのモデルグリッドを作製し,これに基準となるマスターグリッドを重ね合わせ,重なった部分と重なり合わない部分とでできる濃淡の縞(モアレ縞)より変形量を測定する手法である.本手法では試料に変形させるためのモデルグリッドを作製し,マスターグリッドに代わるものとしてはCCDやCMOS等の撮像素子(ピクセル)の並びを用いる.モデルグリッド間隔とマスターグリッド間隔がわずかに異なるときモアレ縞が生成する.高速度デジタルカメラを用いることにより,そのモアレ縞を数千分の1秒の間隔で観察することができた.本手法は直接グリッドを観察するよりもはるかに少ないピクセル数で観察できるので2桁以上も高速でひずみを観察することができる.
この装置および技術を用いて,発泡スチロールの試料に間隔50ミクロンのモデルグリッドを作製し,重錘を試料に落下させる落錘試験時のモアレ縞の変化を数千分の1秒の間隔で撮影し,このモアレ縞の変化より,数千分の1秒の間隔での変形(ひずみ)をとらえることができた.生じたひずみは,均一ではなく落錘直下の領域のひずみが大きく,数倍の違いがあること,また,高速変形のモアレ縞を観察するためには露光時間が大きく影響することを明らかにした.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (6件) 産業財産権 (1件)

  • [学会発表] パルス通電加熱法を用いたマイクロパターンの直接作製2013

    • 著者名/発表者名
      岸本 哲
    • 学会等名
      未踏科学技術協会 第22回インテリジェント材料/システムシンポジウム
    • 発表場所
      東京女子医科大学先端生命医科学研究所(東京都新宿区)
    • 年月日
      20130108-20130108
  • [学会発表] セル壁とは異なる物質を内包するポーラス金属材料の作製2012

    • 著者名/発表者名
      岸本 哲
    • 学会等名
      ポーラス材料研究検討会
    • 発表場所
      名古屋大学 環境総合館レクチャーホール(名古屋)
    • 年月日
      20121214-20121214
  • [学会発表] ポリマーで強化されたセル構造金属材料の変形2012

    • 著者名/発表者名
      岸本 哲
    • 学会等名
      日本機械学会 第20回機械材料・材料加工技術講演会
    • 発表場所
      大阪工業大学大宮キャンパス(大阪市)
    • 年月日
      20121201-20121202
  • [学会発表] 放電プラズマ焼結法を用いた微小パターンの作製2012

    • 著者名/発表者名
      岸本 哲
    • 学会等名
      日本機械学会 第20回機械材料・材料加工技術講演会
    • 発表場所
      大阪工業大学大宮キャンパス(大阪市)
    • 年月日
      20121130-20121202
  • [学会発表] Hexagonal Digital Moire Method for Structural Analysis of Hexagonally Assembled Nanostructures Using a Three-way Grating2012

    • 著者名/発表者名
      王 慶華(岸本 哲)
    • 学会等名
      ISEM-ACEM-SEM 7th ISEM
    • 発表場所
      Taipei, Taiwan
    • 年月日
      20121108-20121111
  • [学会発表] Dynamic Deformation Observation and Measurement of Porous Metal by Moire Method2012

    • 著者名/発表者名
      岸本 哲
    • 学会等名
      ISEM-ACEM-SEM 7th ISEM
    • 発表場所
      Taipei, Taiwan
    • 年月日
      20121108-20121111
  • [産業財産権] 高温用導電性パンチ及びその製造方法2012

    • 発明者名
      岸本 哲
    • 権利者名
      物質・材料研究機構
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      特願2012-263019
    • 出願年月日
      2012-11-30

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公開日: 2014-07-24  

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