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2012 年度 実績報告書

二成分蒸気の相変化における自発液滴移動現象を利用する新形式二相ループの創生

研究課題

研究課題/領域番号 23656147
研究機関横浜国立大学

研究代表者

宇高 義郎  横浜国立大学, 工学研究院, 教授 (50114856)

研究分担者 陳 志豪  横浜国立大学, 工学研究院, 研究教員 (60611275)
キーワード熱伝達 / マランゴニ凝縮 / 自発液滴移動 / 二相流体ループ / 水ーエタノール
研究概要

本研究では、2成分蒸気のマランゴニ滴状凝縮における、伝熱面温度分布に基づく凝縮液滴の自発移動現象を適用し、ウイックレスの気液相変化を伴う自発液体移動二相流体ループ伝熱デバイスを創生する。マランゴニ凝縮においては、凝縮液滴は伝熱面低温部から高温部へ自発的に移動することから、外力の存在無しに、凝縮液は蒸発・沸騰部へ供給され、気液相変化熱移動を実現する。本現象を密閉空間二相流体ループ伝熱デバイスへ適用する基礎を確立し、機器としての適用可能性を解明することを目的として、以下の事項を実施した。
気液相変化二相流体ループ伝熱装置の基本構想と設計・製作を実施した。作動流体として水-エタノール2成分混合液・蒸気を封入する構造とした。実験装置の基本構造として、伝熱面に適切な温度勾配を付与するために、従来のマランゴニ凝縮熱伝達率を境界条件に与えた数値解析手法を用いて、伝熱面材質、厚さおよび装置長さをパラメータとして、実験装置の基本構成を設計した。重力の影響を小さくするため、気液相変化二相流体ループを水平設置とした。実際に混合液を実験装置に封入し、加熱部,冷却部長さをそれぞれ20mm,試験部全体の長さを100m,高さ10mm,幅20mm,冷却水温度20℃,流量1L/minの条件において,作動液のエタノール濃度,ヒータ加熱量を変化させて実験した.その結果、水-エタノール混合蒸気の凝縮時の,温度勾配による表面張力差液滴移動現象をヒートパイプの作動液の輸送に適用することで,ウィックレスヒートパイプが実現できることを示した.また、ヒートパイプとしての最大熱輸送量はエタノール濃度が小さくなるほど増加する傾向が見られ,蒸気のエタノール質量分率が0.06において最大値150Wを示し、電子機器の発熱密度と比較して,十分な値の熱輸送量が得られ,機器としての実用性が示された.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Characteristics and Mechanism on Condensate Drop Movement Under Bulk Surface Temperature Gradient in Marangoni Dropwise Condensation2012

    • 著者名/発表者名
      陳志豪
    • 学会等名
      International Conference on Heat Transfer, Fluid Mechanics and Thermodynamics
    • 発表場所
      マルタ
    • 年月日
      20120715-20120718
  • [図書] An overview of heat transfer phenomena, Chapter 10: Condensate Drop Movement by Surface Temperature Gradient on Heat Transfer Surface in Marangoni Dropwise Condensation Heat Transfer2012

    • 著者名/発表者名
      宇高義郎
    • 総ページ数
      526
    • 出版者
      Intech

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公開日: 2014-07-24  

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