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2011 年度 実施状況報告書

ムカデなど多足歩行生物の蛇行生成メカニズムの解明とその工学的応用

研究課題

研究課題/領域番号 23656185
研究機関京都大学

研究代表者

青井 伸也  京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60432366)

研究分担者 土屋 和雄  同志社大学, 理工学部, 教授 (70227429)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワードムカデ / 蛇行 / 動力学シミュレーション / ロボット / シンプルモデル / フロケ解析 / ホップ分岐 / 無次元化
研究概要

本年度は,ムカデなど多足歩行生物の蛇行生成メカニズムの解明に向け,研究実施計画に沿って,次の4つのテーマを実施した.1.数理モデルに基づくシミュレーションによる力学特性の把握:これまでに開発している多脚ロボットの数理モデルを拡張して,動力学シミュレーションに基づき蛇行が生成される際の力学的性質を調べた.特に,歩行速度に依存した蛇行運動の変化に着目し,速度の増加に従って蛇行の振幅が大きくなり,波数も変化することを明らかにした.2.シンプルモデルに基づく数理解析による力学構造の明確化:多脚ロボットのような複雑な力学システムが生成する力学特性を明確にするために,シンプルな2次元モデルを用い,周期係数系のフロケ解析を行った.特に,様々なパラメータにより記述される力学系を明確にするために無次元化を行い,不安定化に起因して蛇行を生成するホップ分岐を説明する主要なパラメータを明らかにした.3.ロボット実験に基づく工学的実証:これまでに開発している多脚ロボットを用いて歩行実験を行った.特に,動力学シミュレーションと同様に歩行速度に依存してどのような変化がおきるかを調べ,動力学シミュレーションと同様の傾向が見られることを確認した.4.ムカデの計測データ解析に基づく生物学的妥当性の検証:ムカデの歩行運動の計測データに基づいて,蛇行運動の速度に依存した振幅や波数の変化を調べ,動力学シミュレーションやロボット実験の結果と比較して同様の傾向があることを明らかにした.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

4つのテーマに沿った研究の実施など,当初予定していた研究計画が予定通り遂行されているため.

今後の研究の推進方策

本年度と同様に4つのテーマを相補的に実施していくことで,ムカデなど多足歩行生物の蛇行生成メカニズムの解明に向けて研究を進め,更に,本研究課題で着目する不安定化構造が急旋回運動など機動性の高い運動に寄与するかを調べ,脚ロボットの新しい設計論の構築への展開を目指す.また,得られた結果を取りまとめて,成果の発表を行う.

次年度の研究費の使用計画

本研究課題で実施する動力学シミュレーションや数理解析に関しては,効率良く計算を行うために,PCの購入を予定している.ロボット実験に関しては,これまで開発している多脚ロボットのモジュール数・機構・モータ・制御ボード・センサなどの拡張・改修のため,PC・機械部品・電子部品などの経費を予定している.また,成果発表のための旅費や英文校閲料を予定している.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 位相リセットを有する非線形振動子に駆動される6脚ロボットの歩容遷移に現れるヒステリシス2012

    • 著者名/発表者名
      藤木聡一朗, 青井伸也, 幸田武久, 泉田啓, 土屋和雄
    • 学会等名
      第24回自律分散システム・シンポジウム
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      2012 – 127

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公開日: 2013-07-10  

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