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2012 年度 実績報告書

磁性流体を利用した柔らかいエネルギーデバイスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23656196
研究機関名古屋大学

研究代表者

岩田 聡  名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60151742)

研究分担者 加藤 剛志  名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50303665)
キーワード磁性流体 / 磁性微粒子 / 電磁誘導 / 発電素子 / エネルギーハーベスティング
研究概要

本年は,磁性流体を利用したエネルギーデバイスとして,まず,柔らかいトランスを実現するための基礎実験を行った。断面10mmφ,直径80mmφのトーラス状のガラス管を製作し,1次と2次のコイルを巻くとともに,ガラス管を磁性流体で満たした。1次側コイルに60Hzの交流電流を流すことで,2次側コイルに60Hzの電圧が誘起されることが確認された。また,2次側コイルに抵抗負荷を接続することで,電力の計測を行った。1次側,2次側の巻数は,ほぼ同じであったが,2次側には,1次側の30分の1程度の電圧しか誘起されず,磁性流体の磁気抵抗が大きすぎて,2つのコイルの結合が弱いことが分かった。インピーダンスメータを用いて,コイルのインダクタンスを測定して,この値より比透磁率を評価したところ,比透磁率13という値が得られた。この値は,トランスとしての利用を考えるためには,全く不十分であり,磁性流体の透磁率を向上させる何らかの改良が必要であることが明らかとなった。一方,外部からの力を電気エネルギーに変換するエネルギーハーベスティング素子については,内径15mmφのゴムチューブ(長さ120mm)に磁性流体を充填し,両端をピンチコックで止めたものを用意し,このチューブのまわりに約2300ターンのコイルを配置した。外部から希土類磁石で磁界を加えながら,ゴムチューブを指で押したところ,コイルに10mV前後の電圧が誘起された。磁性流体を満たしたゴムの形状や,磁石とコイルの配置など,まだ,不明な点が多いが,磁性流体を用いて外力を電気エネルギーに変換できた点で,1つの目標を達成することができた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Control of Magnetic Properties of MnBiCu Thin Films by Kr+ Ion Irradiation2012

    • 著者名/発表者名
      Q. Xu
    • 雑誌名

      J. Appl. Phys.

      巻: 111 ページ: 07B906-1-3

    • DOI

      10.1063/1.3675981

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Bit patterned structure fabricated by Kr+ ion irradiation onto MnBiCu films2012

    • 著者名/発表者名
      Q. Xu
    • 雑誌名

      IEEE Trans. Magn.

      巻: 48 ページ: 3406-3409

    • DOI

      10.1109/TMAG.2012.2198052

    • 査読あり
  • [学会発表] 垂直磁化膜を用いたHGMSによる常磁性微粒子の捕捉2012

    • 著者名/発表者名
      丸山晃司
    • 学会等名
      平成24年度電気関係学会東海支部連合大会
    • 発表場所
      豊橋技科大
    • 年月日
      20120924-20120925
  • [学会発表] Magnetization dynamics in magnetic multilayers with perpendicular anisotropy2012

    • 著者名/発表者名
      T. Kato
    • 学会等名
      Collaborative Conference on Materials Research
    • 発表場所
      Seoul Palace Hotel
    • 年月日
      20120625-20120629
    • 招待講演
  • [学会発表] Bit patterned structure fabricated by Kr+ ion irradiation onto MnBiCu films2012

    • 著者名/発表者名
      Q. Xu
    • 学会等名
      IEEE International Magnetics Conference
    • 発表場所
      Vancouver Convention Center
    • 年月日
      20120507-20120511

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公開日: 2014-07-24  

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