パターン化したSiN_x膜を応力源としてSi基板表面へ引っ張り格子ひずみを導入し、Geとの格子不整合を減少させることで、Ge層中の転位密度を低減する方法を検討した。応力源となるSiNx膜上にSiO_2膜を形成した二層マスクを用いることで、Si露出部分のみへのGe選択成長を実現した。Ge層の貫通転位密度は、従来のSiO_2マスクの場合と顕著な違いはなく、1^09cm^-2となった。今回の実験の範囲では貫通転位密度を低減することはできなかったが、SiO_2/SiN_x二層マスクによるGe選択成長の実現など新たな知見が得られた。
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