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2011 年度 実施状況報告書

CMOS技術による高密度フレキシブル脳計測・刺激デバイス

研究課題

研究課題/領域番号 23656241
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

徳田 崇  奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 准教授 (50314539)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードバイオデバイス / バイオセンシング / 脳刺激計測
研究概要

マルチチップアーキテクチャに基づく単独動作可能な小型CMOS 脳計測・刺激装置を設計試作し、フレキシブル基板上に配置して少数の共通配線(バス配線)で駆動する脳神経刺激デバイスの試作を行った。ひとつのCMOS チップ(単位チップ)に1つの脳刺激・計測電極が搭載された構成をとり、単位チップサイズは約400um角とした。電極として直径200umのPt円板型電極を採用している。単位チップは0.35um標準CMOSプロセス+5V高耐圧MOSトランジスタで設計し、神経刺激計測部においては最大5Vの電圧で駆動可能な構成とした。各チップはGND, VCCの2つの電源入力およびCONT1, CONT2の制御兼出力端子をあわせた4つの外部入出力によって制御・駆動される。これら4つの入出力はフレキシブル基板上にした複数の単位チップに対して共通であり、全単位チップを4配線で駆動可能である。各単位チップはCONT1, CONT2を経由して与えられるアドレスに基づいて命令を解釈することができるため、単位チップごとに異なる駆動条件を設定することができる。単位チップには双極性の神経刺激を行うための電流生成回路を搭載しており、チップごとにあらかじめ指定した電流を、デバイス全体で同期的に出力することが可能である。また計測面においては、全単位チップのうち1つを選択し、刺激ではなく計測に利用することが可能である。フレキシブル基板上に単位チップを1x4配置で搭載した脳神経刺激・計測デバイスの駆動試験を行ったところ、電流刺激・計測のいずれの機能も正常に動作することが確認できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成23年度に目指していた機能をほぼ完全に搭載した単位チップの設計試作と、これを搭載した最初の脳神経刺激デバイスの動作検証に成功しており、計画の遂行についてはほぼ予定通りである。

今後の研究の推進方策

平成23年度に基礎機能を実現・実証した脳神経刺激・計測デバイスの(1)回路面での機能向上、(2)実装技術面での微細化と信頼性の向上、(3)動物実験での機能実証、を行う。(1)については平成24, 25年を通して複数回の改善を、(2)については主として平成24年度、(3)については平成25年度に取り組む。

次年度の研究費の使用計画

平成23年度からの繰越金は、主にデバイス実装のための材料・薬品費の購入タイミングに起因するものである。したがって実質的な研究の進捗には変更がない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] CMOSチップを搭載した刺入型刺激・計測デバイスの作製2012

    • 著者名/発表者名
      東丸 幸江 他
    • 学会等名
      第59回 応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2012 – 316
  • [学会発表] CMOSチップ搭載インテリジェント生体インターフェースデバイス2011

    • 著者名/発表者名
      野田 俊彦 他
    • 学会等名
      電気学会E部門 バイオ・マイクロシステム研究会
    • 発表場所
      東京工業大学
    • 年月日
      2011 – 630
  • [学会発表] Fabrication of a Flexible Neural ...2011

    • 著者名/発表者名
      Toshihiko Noda 他
    • 学会等名
      VLSI-SoC2011
    • 発表場所
      Royal Plaza Hotel, 香港
    • 年月日
      2011 – 103

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公開日: 2013-07-10  

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