研究課題/領域番号 |
23656246
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研究機関 | 広島商船高等専門学校 |
研究代表者 |
梶原 和範 広島商船高等専門学校, 電子制御工学科, 教授 (10300617)
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キーワード | 弾性振動 / 電子回路雑音 / 雑音低減 |
研究概要 |
申請時における24年度の計画は、雑音電圧の測定およびその評価であった。しかしながら、平成23年度の実施状況において記載の通り、古典的現象としてとらえる粒子の擾乱生成と特性評価が完了していない。このため、まず23年度分の目的を達成することが先決であった。したがって当初の24年度計画にある雑音電圧の測定に必要な装置の設計製作を行うと共に、直動システムを用いた装置を構成して年度計画の遅れを回復する必要があった。 粒子に対する擾乱生成用の直動システムは、基本的には搬送用途で使用されることが多く、価格と性能に関して選定の制約が大きいものであった。結果として直動システムの構成機器の最終的な選択に時間がかかり、年度末にようやく製品が納入される段階となった。これから実稼働用のプログラミングを行うこととなる。また、この直動システムを用いたデータの収集もこれから行うことになる。したがって、研究計画にはかなりの遅れが生じているのが実情である。 一方、雑音電圧の測定や24、25年度に利用予定の弾性振動発生装置の設計については、使用する圧電素子の選定と駆動用増幅器の設計を行ったものの、電子回路部品に機械的振動を加える装置の一部の試作を終えた段階である。機械的振動の発生には圧電素子を利用するが、素子の駆動に用いる電源は制御性が高く、出力側電圧も100V程度に高める必要があり、電圧上昇の対策を検討する必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
23年度計画の片栗粉の落下分布の測定のための装置として、電動アクチュエータすなわちモータを駆動源とする直動システムによる設計を行った。ただし、駆動源となるモータの回転原理によっては、ステップ状あるいはランプ状の変位しか得られず、動作が滑らかでかつ高速回転可能なモータを使用する直動システムを導入しようとすると装置全体の価格が高くなるという障害が出てきた。これらの点も含めて装置作成の再検討を図ったが予定以上の時間を要したことが遅れに結びついた。
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今後の研究の推進方策 |
申請時における25年度の計画は雑音電圧の評価であった。しかしながら、平成24年度の実施状況において記載の通り、古典的現象としてとらえる粒子の擾乱生成と特性評価が完了していない。このため、まずこれらの遅れを回復することが急務である。したがって当初の計画にある雑音電圧の測定に必要な装置の設計製作を行うと共に、直動システムを用いた装置を構成して年度計画の遅れを回復する。
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次年度の研究費の使用計画 |
25年度の計画は雑音電圧の測定およびその評価であり、評価用の測定器などを購入する。一方で、平成23度計画していた機械的擾乱生成システムのプログラミングを完了して、装置として組上げるとともにデータを収集する。この分析結果を電子部品に対する加振の条件設定に利用する。これらの実験を行なうために、平成24年度に繰越した費用を今年度使用する。
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