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2011 年度 実績報告書

光ファイバブリルアンダイナミックグレーティングの二次回折特性の究明とセンサ応用

研究課題

研究課題/領域番号 23656261
研究機関東京大学

研究代表者

保立 和夫  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60126159)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2012-03-31
キーワード計測システム / 光ファイバセンサ / スマート材料・構造 / 分布型センシング / 防災危機・管理技術
研究概要

申請者らが提案・実証した「ブリルアンダイナミックグレーティング:BDG」、すなわち、ある偏波状態の光によって光ファイバ中に誘起された誘導ブリルアン散乱に伴って発生している超音波回折格子が直交偏波光もブラッグ反射させるという概念を拡張し、誘導ブリルアン散乱を発生させている光波の半分の波長の光が2次ブラッグ回折を受けることの実証に挑戦し、理論的検討とその応用の検討も行うことを目的とする。
まず、BDGと同じ屈折率回折格子である光ファイバグレーティング(FBG)での2次ブラッグ反射特性の測定系を構築し、2次反射の観察に成功した。光ファイバの屈折率分散の理論(セルマイヤーの式)検討から2次回折波長は1次回折波長の半分より約6nm長くなると計算できた。実際に測定した2次回折波長はこの計算値と良く一致した。2次回折のスペクトル幅は1次回折のそれの約1/8であることも見出した。つづいて、強い誘導ブリルアン散乱を起こす実験系を構築してそのスペクトル形状を高SN比にて測定することにも成功した。BDGをFBGで近似した理論解析等により、2次回折はBDG形状が歪を有するときに生じること、1次回折のスペクトル幅は光ファイバ長に反比例することを確認した。FBGでの実験結果を加味して、本実験でのBDGの2次回折スペクトル幅は1~10MHzに過ぎないことを導いた。これらを念頭にBDGの2次回折測定系を構築した。セルマイヤーの式から2次回折は779.1nm付近に生じることを見出し、購入した780μm帯波長可変レーザを1.5MHzずつ波長掃引できるように工夫して実験を進めた。2次回折である可能性を有するスペクトルを779.94nmに見出した。しかし、誘導ブリルアン散乱を起こした時と起こさなかった時での違いを観察しつつ行った実験にて十分な再現性は得られず、2次ブラッグ反射であるとの断定には至っていない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] ポンプ・プローブ時分割発生法を用いたBOCDA法によるブリルアンダイナミックグレーティングに基づく温度と歪の分離・分布測定2012

    • 著者名/発表者名
      芦田哲郎,岸眞人,何祖源,保立和夫
    • 学会等名
      2012年度電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      20120320-23
  • [学会発表] ポンプ・プローブ時分割発生法を用いたBOCDA法によるブリルアンダイナミックグレーティングに基づく温度と歪の分離・分布測定2012

    • 著者名/発表者名
      芦田哲郎, 岸眞人, 何祖源, 保立和夫
    • 学会等名
      応用物理学会第49回光波センシング技術研究会
    • 発表場所
      東京理科大学(神楽坂)(発表確定)
    • 年月日
      2012-06-06
  • [学会発表] Discriminative distributed measurement of strain and temperature based on Brillouin dynamic grating by BOCDA with time-division pump-probe generation scheme2012

    • 著者名/発表者名
      T.Ashida, M.Kishi, Z.He, K.Hotate
    • 学会等名
      Conference on Laser and Electro-Optics (CLEO 2012)
    • 発表場所
      サンノゼ(米国)(発表確定)
    • 年月日
      2012-05-07
  • [備考]

    • URL

      http://www.sagnac.t.u-tokyo.ac.jp/

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公開日: 2013-06-26  

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