研究課題/領域番号 |
23656283
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研究機関 | 独立行政法人土木研究所 |
研究代表者 |
西崎 到 独立行政法人土木研究所, その他部局等, 上席研究員 (80355792)
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研究分担者 |
冨山 禎仁 独立行政法人土木研究所, その他部局等, 主任研究員 (50370721)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 複合材料・物性 / 微生物 |
研究概要 |
FRPの屋外利用における長期耐久性については、現在は化学的な因子(光や水、酸素など)による劣化が主たるものと考えられているが、FRP(特にGFRP)表面にカビあるいは苔状の微生物が発生し、長期にわたって存在するとの事例の報告ある。FRPの劣化に対する微生物の影響の実態は解明されていない。そこで本課題では、既に微生物の影響を過去に受けたか、現に受けていると考えられるFRP構造物・供試体を用いて、顕微鏡的な手法を中心に微生物の影響を調査するものである。現に微生物の影響を受けていると考えられる(あるいは疑われる)FRP供試体を収集・整理し、これらの肉眼観察による形態分類を行うとともに、生物顕微鏡、およびデジタル実体顕微鏡による生物の種別特定を実施した。その結果、カビ(主として黒コウジカビ)、コケ(ダイダイゴケ、ムカデゴケなど)、非生物系汚れの3種類に概ね大別できることが分かった。カビなどはデジタル実体顕微鏡により比較的詳細に判別は可能であるが、肉眼観察だけでもかなり明確に判別できそうな事例も多く認められた。また、カビと非生物系の汚れは判別しがたい場合があるが、生物顕微鏡では比較的正確に判別しやすかった。ただし、試料採取などの点でやや難しい場合もあることも明らかとなった。なお、当初計画では電子顕微鏡を用いることとしていたが、生物顕微鏡が有力な手段となりそうであることが分かったため、生物顕微鏡を用いた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初想定していた試料については、概ね採取を完了し、肉眼観察、デジタル実体顕微鏡、生物顕微鏡などによる、検討を行った。当初計画した電子顕微鏡はせず、代わりに生物顕微鏡を用いたが、電子顕微鏡についても24年度には試みる計画であり、全体としての計画に大きな変更はない状態である。また、当初は計画していなかった試料の新たな入手も進んでおり、計画より多くのデータが得られる見込みである。
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今後の研究の推進方策 |
今後、電子顕微鏡や生物学的実験によるこれらの正確な同定を進めるとともに、微生物劣化の影響の簡易な判別方法としてとりまとめを図る方針である。
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次年度の研究費の使用計画 |
実験の実施のための実験消耗品および旅費、人件費等に使用する計画である。
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