• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実施状況報告書

新しい土砂の流失破壊基準提案への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 23656293
研究機関東北大学

研究代表者

風間 基樹  東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20261597)

キーワード浸透破壊 / 侵食 / パイピング / せん断破壊 / 細粒分
研究概要

三軸試験を用いて、拘束圧をかけた状態で供試体の下部に設置したパイプの開口部から土砂を流失させる実験を系統的に行った。その結果、開口部からの土砂の流失に伴って土供試体を破壊させ場合、二つの破壊モードがあることがわかった。一つは、開口部からパイプ上に穴が発達するパイピング状の破壊、他方は試験体全体がつぶれるような破壊形態である。前者は、拘束圧が大きく密な供試体での破壊モードで、後者は拘束圧が低い緩い供試体の破壊モードであった。また、土砂の流失量と軸変形の関係を得た。
さらに、供試体を構成する土材料に細粒分が入る場合について、透明アクリル円筒内に模型飽和地盤を作成し,地盤上部から一定の水頭で浸透流を与えることにより,円筒底部に設けた流出口から土粒子を流出させる実験を行った.細粒分の流失量を粗粒分の粒経比、動水勾配の関係から整理した。細粒分については,粒径および粘着力の異なるものをFCを変化させながら配合し,流出特性の違いを考察した.D/W(粗粒分と細粒分の粒径比)が小さくなるほど,流出が生じやすく,D/W による影響が大きいこと、細粒分が粗粒分のつくる間隙を充填できるか否かで,細粒分含有率と流出特性の関係に違いが生じること、粘着力を有する細粒分を用いることで地盤の透水性が低下し,土粒子の流出が抑制されること、特にロームを10~15%含有する地盤では,透水性が急激に低下し,本実験の条件では流出が生じなかったこと、などがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成23年度に準備した、要素試験装置、実験装置を用いて、流失と土の浸透破壊機構に関する実験を、土の種類や拘束圧、水頭などを変化させて、系統的に行った。種々の新しい知見が得られており、研究はおおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

今年度は、地中埋設管路の破損部から土砂が流失する過程を、拘束圧をかけた状態で、種々の土質材料を用いた模型地盤で実施する予定である。また、研究成果は5月のシンガポールの国際会議で発表予定である。

次年度の研究費の使用計画

当初の研究計画にある模型地盤を用いた浸透破壊実験を行うための、実験装置の製作・改良費、及び必要な実験材料の購入、研究成果の発表のための旅費、実験補助・実験データの整理のための謝金に使用予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 管渠破損部からの土粒子の流出特性に及ぼす粒径と細粒分の影響2013

    • 著者名/発表者名
      中島 悠介, 風間基樹,森 友宏,河井 正
    • 学会等名
      第48回地盤工学研究発表会
    • 発表場所
      富山市
    • 年月日
      20130723-20130725
  • [学会発表] EFFECTS OF STRESS STATE AND HYDRAULIC CONDITIONS ON SOIL ERODIBILITY FOR COHESIONLESS SOILS IN CONTACT WITH DAMAGED PIPES2013

    • 著者名/発表者名
      R. Moncada, Y. Nakajima, T. Mori, T. Kawai and M. Kazama
    • 学会等名
      18th Southeast Asian Geotechnical Conference (18SEAGC) cum Inaugural AGSSEA Conference (1AGSSEA)
    • 発表場所
      Furama Riverfront Singapore
    • 年月日
      20130529-20130531

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi