研究課題/領域番号 |
23656297
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
村上 章 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (80157742)
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研究分担者 |
西村 伸一 岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (30198501)
藤澤 和謙 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (30510218)
西山 竜朗 愛媛大学, 農学部, 准教授 (30294440)
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キーワード | 粒子フィルタ / 水~土連成問題 / EMアルゴリズム / 弾塑性有限要素法 / 逆解析 |
研究概要 |
小型遠心模型実験装置を用いた盛土基礎地盤(飽和粘土)内部に空洞(実験上は寒天で充填)を設けた場合の観測値に対し、粒子フィルタと水~土連成有限要素解析プログラムとを連携させたデータ同化により、地盤中の緩み域を同定した。具体的な事例として、調整池基礎地盤に真空圧密を施した際の吸引圧・地盤変形に関する実観測値をもとに、改良地盤の弾塑性パラメータを同定し、調整池本堤施工後の挙動予測を行った。前者の成果を審査付き国内論文集に掲載する一方、後者については国際ジャーナルへ投稿を準備している。さらに、粒子フィルタとEMアルゴリズムを併用して、欠測値がある場合におけるデータ同化の適用性を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成23年度以来継続して実施した、粒子フィルタと水~土連成弾塑性有限要素法とをリンクさせたデータ同化手法を整備し、模型実験観測値に適用した結果を国内審査付き論文集に掲載し、調整池の施工事例に関する実観測値を用いたデータ同化もほぼ解析を終了し、国際ジャーナルに投稿準備中である。これらは本研究計画調書の研究計画・方法において、平成24年度(前者)から平成25年度(後者)にかけての成果である。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度においては、EMアルゴリズムと粒子フィルタを併用して、観測に欠測がある場合のデータ同化手法を確立する。模型実験・実施工観測値に人工的な欠測を発生させ、その適用性を検討するとともに、得られた成果を国際ジャーナルへ投稿する。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度において設備備品の購入予定はない。H24年度の成果をもとにした国内の出張旅費のほか、現場観測データの収集旅費と、その資料整理に経費を使用する計画である。
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