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2011 年度 実施状況報告書

準天頂衛星を活用した超高精度交通移動体マネジメント

研究課題

研究課題/領域番号 23656314
研究機関名古屋大学

研究代表者

森川 高行  名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (30166392)

研究分担者 山本 俊行  名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授 (80273465)
三輪 富生  名古屋大学, エコトピア科学研究所, 准教授 (60422763)
佐藤 仁美  名古屋大学, 環境学研究科, 助教 (00509193)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード衛星測位 / 交通工学・国土計画 / 技術開発 / 高度道路交通システム(ITS) / 人工衛星
研究概要

本研究では,2010年9月の準天頂衛星打ち上げにより高精度化するGPS位置情報について,その利用による便益最大化を目指し,以下の目的を掲げている.(1)衛星測位のみによる自動車走行支援の可能性検討,(2)歩行者・車椅子などへの情報・案内サービスの検討,(3)交通移動体高精度位置情報の社会的活用に向けた技術開発の検討 これらの研究により,位置情報の高精度化技術の開発により,打ち上げが計画されている2機目以降の準天頂衛星の利用価値を高めることができる.また,衛星測位のみにより通移動体の位置が詳細に把握できれば,PNDなどの安価な端末機の普及や,開発が進むクラウド型情報提供システムの活用による適切な移動体管理が可能となり,交通移動による不効用や環境負荷を大きく低下させる可能性が現実となる. 本年度は「(1)衛星測位のみによる自動車走行支援の可能性検討」について研究を行った.まず,準天頂衛星がほぼ真上に存在する時間帯に,名古屋市内の道路において自動車及び歩行者から繰り返し測位データを収集する走行実験を実施した.走行実験では,準天頂衛星を用いた場合の有意性を検証するため測位誤差について分析を行えるように,走行場所を特定するためのビデオカメラや,準天頂衛星からの受信が可能である受信機,通常のGPSロガーなど複数のGPS端末を設置して実施した.本実験の前には走行場所の確認及び受信端末の性能などを確認するための予備調査も実施した. 本年度はまず,色々な端末で取得したデータを整理し,さらにビデオカメラの映像から真の位置情報や周辺環境に関してベースデータを作成した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予備実験結果から,走行ルートの再検討や準天頂衛星の受信機器の再調整などを行う必要があり,当初の計画よりも若干時間がかかったものの,概ね順調に進んでいる.

今後の研究の推進方策

次年度は以下の研究を実施する.【自動車走行支援の可能性検討】走行実験のデータにビデオカメラから得られた情報も加味して,走行車線の判定可能性を検討する.高精度測位データにも誤差が存在するため,どの程度のデータ数で,またどのような条件が満たされる場合に,走行車線および走行位置が正しく判定できるかを確認し,移動体管理の可能性を検討する.【歩行者・車椅子などへの情報サービスの検討】ここでは対象交通移動体と歩行者とし,道路のどちら側を歩行中かがどの程度把握可能であるか,交差点などへの接近案内が可能であるかについて,周辺環境および測位精度とを踏まえつつ検討を行う.特に,歩行者は沿道の建物からごく近い位置を移動することから,マルチパスによる測位誤差拡大が懸念される.ここでの分析により,周辺状況と測位誤差の拡大の関係を把握し,測位誤差を低下させる新たな方法について検討を行う.【交通移動体高精度位置情報の社会的活用に向けた技術開発の検討】超高精度測位データの活用を社会的に広げるための技術開発の検討を行う.特に,ロードプライシングへの活用方法を対象とする.これまでのような道路上にゲートを設置する形式ではなく,高精度なGPS測位から信頼性の高い車両補足が可能となった場合を想定し,路線別,走行距離別,信号交差点別課金など,柔軟性の高いロードプライシングが社会に与える影響を分析し,その便益評価を行う.

次年度の研究費の使用計画

データをプロットするのに必要なGISソフトや詳細な土地利用が分かるGISデータの購入や,昨年度実施予定であった歩行者での実験を実施するためのGPS端末や実験補助のアルバイトの雇用に使用する予定である.

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公開日: 2013-07-10  

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