本研究は、廃水処理と電気エネルギー回収が同時に可能となることが期待されているバイオ燃料電池のさらなる発電能力の向上を図ることを目的とした。そこで本年度は、カソード反応を促進するため、すなわちプロトン供給量を促進するために、カソードへ供給する空気中の水分およびCO2濃度の発電量に及ぼす影響について検討した。供給する空気中のCO2濃度が高くなるほど、カソード電極表面上に存在する高pH水に溶解するCO2が増大しプロトンの供給を促し、電気伝導率の向上が確認された。さらに、供給するガス組成(CO2とO2の濃度比)および供給速度を変化させて、最大の電力密度が得られる条件を求めた。
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